第136章 夢を追いかけて

食事が終わると、みんなで蘇笑笑に誕生日の歌を歌い、蘇笑笑は願い事をしました。彼女の願いはシンプルで、一生お兄さんと離れず、蘇乘羽が無事でいることでした。

「こんなに大きなケーキ、もったいないね」と蘇乘羽が言いました。

「蘇さん、ご心配なく。食べ残したケーキは無駄にはしません。福祉施設の子供たちに届けさせていただきます」

徐陵山はここ数年、慈善活動に熱心で、その福祉施設も徐陵山が修繕費を出し、毎月子供たちに食べ物や衣類を届けていました。

「それはいいね。じゃあ、ケーキを汚さないようにしよう」と蘇乘羽は軽く頷きながら言いました。

「お兄さん、思いやりがあるのね。笑笑、私、お兄さんのことが好きになっちゃった。どうしよう?」と一人の女子が蘇笑笑の横で小声で言いました。

「だめよ、お兄さんは私のもの。誰も手を出さないで」と蘇笑笑は冷たく言い返しました。