第163章 斬龍の主

葉青瓷が蘇乘羽に贈った収納袋はとても精巧で、手のひらサイズで、香り袋によく似ていた。雲模様の刺繍が施され、細工が非常に繊細だった。蘇乘羽はそれを嗅いでみると、上品で独特の香りが心に染み渡った。

この香りは、蘇乘羽が以前に嗅いだことがなく、葉青瓷が現れて彼女に近づいた時だけ、彼女から感じることができるものだった。

「本当に良い香りだ!中に何か良いものがあるか見てみよう。」

蘇乘羽はすぐに神力をこの収納袋に探り入れた。中の空間は約3〜4平方メートルほどで、小型の収納袋に分類される。中には蘇乘羽が期待していた丹薬や符籙などはなく、白い內甲が一着あるだけだった。

蘇乘羽が今最も欲しいのは修為を高めるための各種丹薬であり、葉青瓷は斬妖司の白衣斬妖使として、きっと驚くほどの財を持ち、丹薬に困ることはないはずだ。