第60章:練気4層、陣符図【新書求む】

青雲後崖。

葉平の心は高鳴っていた。

彼は慎重に手にした秘籍を開いた。

心得は新しく見え、古びた様子は全くなかった。

しかし葉平は知っていた、これは王先輩が新しく書き写した心得だから、当然新しいのだと。

心得を開くと。

一行一行の美しい文字が現れた。

目に飛び込んできたのは四文字。

【無上陣法】

陣法とは何か?

物を陣器として、天地靈氣を調節し、不可思議な力を生み出すもの。

しかし、真の陣法とは何か?

陣法には、三重境界がある。

萬物を陣器とし、手を上げ足を動かすだけで、一輪の花も一本の木も、すべてが陣器となる。

萬物を器とし、草木すべてを陣器とし、一手で雷のごとき陣法を放つ、これぞ陣法大師。

これが第一重。

天地日月を陣器とし、陣法の道は、陣図と陣器が並行して補佐し合い、より強大な陣器ほど、陣法の威力も強くなり、陣図が強ければ陣法もより完璧となる。

天地の間で最強の陣器とは、天地日月、山川江河であり、陣法の道は、天下に布局し、運籌帷幄す、これぞ陣法天師、弱き身でも人間の真仙を斬ることができる。

これが第二重。

自身が陣となる。

萬物を陣とするとはどういうことか?

天地を陣とするとはどういうことか?

我こそが天地の間で最強の陣器である。

自身を陣とし、いかなる隙もなく、思いのままに、殺陣も封印陣も制限されることなく、一陣起これば萬陣現れ、先天無敗を立て、先天不滅を立て、天地が朽ちても我は朽ちず、日月が朽ちても我は朽ちず、衆生が朽ちても我は朽ちず。

これが第三重、すなわち神陣師なり。

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冒頭の目録は、三百余りの文字で綴られていたが、葉平の血を沸き立たせた。

萬物を陣とし。

天地を陣とし。

自身を陣とする。

見よ、見よ、見よ。

これぞ隱世門派というもの。

これぞ隱世の高人というもの。

普通の人間にこのような心得が書けるだろうか?

葉平が自慢するわけではないが、普通の人間には作り話としても思いつけないだろう。

この瞬間、葉平の心情は比類なき高揚感に満ちていた。

彼は心得を続けて開き、真剣に学び始めた。

以前経蔵閣で、葉平は陣法に関する書物を読んだことがあったが、それは最も基本的な陣法の知識だった。

しかし葉平は陣法の道についても少しは理解していた。

いわゆる陣法とは、簡単に言えば、陣図に基づいて'器物'を配置し、天地靈氣を調節して、比類なき能力を生み出すものである。

そしてこの器物こそが、陣器である。

陣図は陣法の完成度を表し、より完成された陣図ほど、陣法の隙は少なくなる。

陣器は陣法の核心を表し、より強い陣器ほど、陣法の威力は強くなる。

しかし、葉平を驚かせたのは。

王先輩が自分に与えた陣法の心得は、三種の陣法の道のいずれも陣器を必要としないということだった。

陣図は容易に得られるが、陣器は極めて貴重だということは周知の事実だ。

言い換えれば、もし自分が陣法の道を習得できれば、陣器を買う必要がなくなるということだ。

この世で無料で手に入れることより嬉しいことがあるだろうか?

心を落ち着かせ。

葉平は続けて後ろの心得を開いた。

すぐに一行の文字が目に入った。

【萬物陣法】

四文字が目の前に現れ、葉平をさらに興奮させた。

葉平は注意深く観察した。

一文字一文字を真剣に読み、一文字一文字について考えを巡らせた。

一刻が過ぎた。

葉平はようやく王先輩が自分にどれほど素晴らしい心得を与えてくれたのかを理解した。

第一歩は萬物大陣。

世の中の萬物を陣器として。

一草一木、すべてが陣となる。

しかし葉平は理解していた、心得には簡単な数行しか書かれていないが、実際に行うとなると極めて困難だということを。

なぜなら、この段階に到達するためには、'陣符'を覚醒させなければならないからだ。

いわゆる陣符とは、萬物大陣の'媒介'である。

陣符は全部で三千六百個あり、天地萬物のあらゆる変化に対応している。

そしてこれらの陣符は、'符字'としても理解できる。

天、地、日、月、山、川、河、流、草、木、精、華。

全部で三千六百の陣符がある。

単独でも使え、組み合わせることで無限の陣文を生み出すこともできる。

そうしてこそ、真に萬物を陣とすることができる。

ここまで考えて、葉平はようやく理解した。一見普通に見える王先輩が、自分に伝授したものは、最も深遠な心得だったのだと。

大先輩は剣道を伝授してくれたが、やはり簡単なものから複雑なものへと進んでいった。

そして先輩が伝授してくれた丹道も、同様だった。

しかし三番目の先輩が伝授してくれた陣法の道は、玄奥さに満ちていた。

心得には三番目の先輩の注釈があり、三千六百の陣符は極めて習得が困難で、焦ってはいけない、試験的に理解を深め、悟れるものを悟ればよいとあった。

葉平は数刻にわたって自分なりに模索した。

最終的に十分だと感じ、心得を懐に収めた。

そして陣符の悟りを始めた。

彼は心得にある陣図に従って、長剣で図形を描き、その後陣図の中心に盤座し、大量の靈氣が彼の霊脈から溢れ出し、陣図に加持された。

燭龍仙穴も絶え間なく靈氣を放出し、陣図の効果を維持していた。

このようにして、葉平は深い悟りの境地に入った。

一方、別の場所では。

王卓禹は書机に座っていた。

燭火が揺らめき、彼は手にした書物を見つめ、その眼差しには渇望が満ちていた。

「ああ、私が陣符を習得できたらどんなにいいだろう。三千六百の陣符、十個や二十個を習得するどころか、たった一つの陣符でも習得できれば、私は陣法師になれる。試験を受ける必要すらない。」

「青州第一の陣法大師でさえ、たった一つの陣符しか習得していない。それも養の陣符だけで、養生陣しか布置できないのに、それでも青州の無数の強者の座上客となっている。」

王卓禹は心の中で限りなく感慨に耽った。

彼の手にある書物には、はっきりと'三千六百陣符録'と書かれていた。

陣法の一派にも資質の区分があるが、陣法一派の資質は悟性ではなく'陣符'であり、陣符を習得することは陣法の核心を習得することと同じだった。なぜなら、それぞれの陣符は陣図を備えており、対応する陣法を強化できるからだ。

例えば'養'の陣符を習得すれば、'養'の陣符に関する陣図を直接獲得でき、例えば養生、養体、養寵などができる。

同時に養生大陣を布置する際にも追加効果があり、人の命を延ばしたり、肉身を養ったりできる。たとえあなたが普通の修士であっても、陣法大師が養の陣符を使って養生大陣を布置してくれれば。

凡人の体も靈體に変えることができる。

これこそが陣法の恐ろしさであり、陣符の恐ろしさでもある。

誰でも一つの陣符を習得できれば、瞬時に青州の風雲児となれる。様々な強者たち、四季道人でさえもあなたを座上客として迎えるだろう。理由は単純で、陣法は数え切れないほどの不可思議なことを成し遂げられるからだ。

しかしちょうどその時、王卓禹は手の書物を置き、つぶやいた。

「もし本当に陣符を習得できたら、どの陣符を選ぶべきだろうか?」

王卓禹は自問自答を始めた。暇があると妄想にふけるのが好きだった。

「時間陣符を選ぶか?」

王卓禹は心の中で思案した。

しかしすぐに、彼の顔が少し赤くなった。

三千六百の陣符の中で、優劣はないとされている。それぞれの陣符は適切に使えば神効があるからだ。しかしそれでも、陣法一派は十大陣符を定めている。

時間陣符はその第一位に位置づけられている。なぜなら時間大陣は他とは異なり、絕世陣法大師が時間大陣を布置すれば、陣の中の一年は陣の外の一日となる。その恐ろしさを想像してみてほしい。

百年の時間があれば、どれだけのものを研究できるだろうか?何も研究しなくても、剣の練習だけしていれば、百年もあれば蘇長御でさえも剣道の高手になれるだろう?

だから王卓禹は自分の考えに恥ずかしさを感じた。

まるで科挙の準備をしている書生が、皇帝になった時のことを考えているようなものだった。

しかしすぐに、王卓禹は意識を戻し、遠くの青雲後崖の方向を見た。青雲後崖は見えなかったが、ただその方向を見つめた。

「師弟よ、師弟よ、どうか先輩を責めないでくれ。先輩もやむを得ずこうしているのだ。しかし安心してくれ、先輩が陣法師の試験に合格したら、必ず陣法の道をしっかりと教えてあげよう。」

王卓禹はつぶやいた。

その後、彼はそれ以上何も言わず、読書を続け、陣法の大道を研究し続けた。

時は流れ、白駒の隙を過ぐが如く。

あっという間に、深夜となった。

葉平は一人で崖下に座っていた。

彼はすでに二刻の間悟りを得ようとしていた。

しかし依然として何の思いも浮かばなかった。

陣符を悟ることは、想像以上に困難だった。

しかし葉平は心を平静に保ち、余計なことは考えず、ただひたすら陣符図を描き続けた。

このようにして。

十刻が過ぎた。

葉平が三十六回目の陣符図を描いた時。

陣符は現れなかった。

しかし彼の修為は、正式に練気四層に突破した。

燭龍仙穴の加持の下、葉平は座禅を組まなくても、自動的に修行することができた。

座禅を組めば、さらに速くなるだろう。

しかし、葉平が練気四層に突破した直後。

一陣の清風が。

顔を撫でた。

その瞬間、脳裏の陣図が、光を放った。