第110章:度化金光天雷剣、皆殺しだ【新作応援求む】

「葉平?」

「葉平先輩だ」

「葉平先輩がなぜここにいるの?」

「見て、葉平先輩の後ろに怨魂がついているわ」

「どういうことだ?まさか葉平は裏切ったのか?」

「きっと裏切ったんだろう。なんてこった、葉平のやつ、正道修士だと思っていたのに、まさか魔道に寝返るとは、畜生以下だ」

「私ったら目が節穴だわ、こんなクズ男を好きになるなんて」

「うぅ...葉先輩、どうして魔教に入ったの?昔から正邪は相容れないもの。私たちは今生の縁がなかったってことね」

陣法術の中で、修士たちは葉平を見て最初は驚いたが、すぐに彼の後ろについている怨魂に気付いた。

たちまち怒声が上がり、皆が無意識のうちに葉平が魔教に寝返ったと思い込んでいた。

彼らだけでなく、魔神教の教徒たちも不思議そうだった。

主に、葉平の後ろについている怨魂が常識では考えられないことだったからだ。

「指揮使様、指揮使様、私が葉平を説得して我が聖教に加わることになりました。私たちは味方です、味方なんです」

そのとき、陳源の声が響いた。彼は非常に興奮した様子で、葉平が寝返ったことを皆に告げ、警戒を解くよう伝えた。

案の定、この言葉を聞いて魔神教の教徒たちは皆笑みを浮かべた。

特に指揮使の顔には、より深い笑みが浮かんでいた。

彼が愚かなわけではなく、この時代には命惜しみの輩があまりにも多すぎたのだ。しかも天才はより命を惜しみ、取捨選択を心得ているものだ。

「陳正よ、他人を見て、そして己を見よ。最後にもう一度チャンスをやろう。降伏すれば、栄華富貴を約束しよう」

魔神教の指揮使の声が響き、彼は陳正を見つめながら、なおも橄欖の枝を差し出した。

「失せろ!」

しかし返ってきたのは、ただ一言の罵声だった。

陣法術の中で、全員が冷たい表情を浮かべ、葉平を鋭い眼差しで見つめていた。

怒り、軽蔑、そして憎しみが存分に表れていた。

そしてこの時、葉平はすでに魔神教の指揮使の前に到着していた。

葉平は最初、直接一刀両断にしようと考えていたが、陳源の声を聞いた後、彼の意図を理解した。

そこで計略に乗って、直接近づいていった。

「葉平、お前は本当に命惜しみの卑怯者だ」

「葉平、私の目は節穴だった。まさかお前がそんな人間だったとは」

「お前は我が青州の修行者なのに、青州最大の...栄光だ。おっと、葉さん、お前は本当に凄い男だ」

葉平が魔神教の指揮使の前に現れた時、罵声が次々と上がり、数万人が葉平を敵視していた。

しかし人々が罵倒している最中、突如として葉平は剣を抜いた。

轟!

四雷劍勢が放たれ、金色の雷光を帯びた剣気が縦横無尽に走った。これは度化金光天雷剣法で、葉平は度化金光を天雷剣気に付与し、直接度化する手間を省いたのだ。

この一撃で、葉平の法力は半分も消耗した。

今の葉平は、見かけは練気一層だが、実際にはこれが十回目の練気一層への重修だった。

数千の度化金光天雷剣気が放たれ、剣気の通り道では悲鳴が響き渡った。

ジジジ!

ジジジ!

奇妙な音が響き、斬られた魔神教の教徒たちはその場で灰となり、怨魂になる機会すら与えられず、まさに永遠の消滅を迎えた。

「逃げろ!彼は裏切っていなかった。陳源、この野郎、裏切り者はお前だったのか」

「これは度化金光だ。まずい、我々は騙されていた」

「陳源、お前は死んだも同然だ。捕まえたら、お前を永遠に閻魔の元へ送ってやる」

「くそっ!くそっ!陳源、まさかお前が我々を裏切るとは、ああああ!」

彼らは怒りの叫びを上げた。まさか裏切り者が陳源だったとは思いもよらなかった。

「俺のは暗から明への転向だ。俺は大いに悟ったのさ。死に値する奴らよ、お前たちは俺、陳源の座右の銘を知らないのか?」

「我は罪悪と共存せず」

陳源も善人ではなく、魔神教の弟子たちの罵倒を聞いて、即座に反撃した。

「早く逃げろ!ここに留まるな。逃げられる者は逃げろ!」

「陳源、覚えていろよ」

「みんな逃げろ!この男は度化金光を凝縮できる。我々では敵わない。逃げろ!!!!」

次々と声が上がった。彼らは陳源を恨んでいたが、今は誰も予想していなかった。葉平の一撃の威力があまりにも恐ろしく、さらに葉平が度化金光を凝縮できるとは。だから逃げるしかなかった。

葉平は一撃で数千の教徒を斬り殺した。誰がこれに対抗できようか。

最も悲惨だったのは指揮使で、彼は反応する暇もなく葉平の剣の下で命を落とした。

しかし最も困惑したのは、陣法術の中にいた青州の修行者たちだった。

誰も予想していなかった。葉平は裏切り者ではなく、裏切りを装っていただけだったのだ。

さらに驚いたことに、葉平はこんなにも凄かったのだ!

「度化金光!この若者が度化金光を使いこなすとは!」

陣法術の中で、最も驚いていたのは陳正だった。彼は既に半歩金丹の修士であり、度化金光がどれほど恐ろしいものか当然理解していた。若年の葉平がこの度化金光を凝縮できるとは、全く予想していなかった。

「我が青州から龍が現れた!」

「城主様、この葉平は我々青州の修士なのでしょうか?」

「はっ、若者は恐るべし、恐るべしですぞ。城主様、ご覧になられましたか?」

年配の修士たちも驚愕していた。

葉平は一振りの剣で数千の魔神教弟子を斬り殺した。これを目の当たりにして、彼らが衝撃を受け、興奮しないはずがなかった。

死地に陥ったと思われたが、葉平が天から舞い降りた神兵のように現れ、一剣で膠着状態を打開した。これは全く予想外の展開だった。

「葉先輩は無敵!」

「私の目に狂いはなかった。葉先輩、愛してます!」

「葉先輩、あなたの子供を産みたいわ」

「葉先輩、私たちにもまだチャンスがあります」

「さっき誰が私の葉先輩を、葉猛男を侮辱したんだ?出てこい、その犬の目で見てみろ。私の葉先輩が信義を裏切り、死を恐れる輩だと思うのか?策略というものを知っているのか?謀略というものを知っているのか?愚か者どもめ」

「勇気と知恵、これこそが真の勇智というものだ」

「私が言ったでしょう。葉先輩は一目で正道修士だと分かると。お前たちこそ、人を見る目がない。少し何かあれば大騒ぎする。葉先輩、恩に報いる術もないので、まだ会ったこともない私の道侶にあなたの子供を産ませましょう」

「おいおい、兄貴マジで容赦ないっすね」

「葉先輩は無敵!」

しばらくして、修士たちが我に返ると、耳をつんざくような歓声が上がり、全員が抑えきれないほどの興奮状態に陥った。

この世で死の危機を脱した後ほど幸福を感じることがあろうか?

しかしこの瞬間、青州城主の陳正は心の動揺を抑え、断固とした眼差しで言った。

「正道の同僚諸君、葉平殿は弱き身でありながら、死を恐れず魔教と戦った。我ら修士として、どうして一死を惜しもうか?我が青州の者たちよ、死を恐れる輩ではあるまい。殺して出よう、晴れ渡る天空を切り開こう。魔教弟子どもに見せてやれ、我ら青州の修行者に気骨があるかどうかを!殺せ!!!!!!!」

この瞬間、陳正の声には恐れを知らぬ気迫が満ちていた。彼は霊器を握り、目に殺気を宿し、直接陣法術から出て、四方に逃げ散る魔神教弟子たちを追って行った。

「くそっ、俺の血が沸騰してきた。殺せ!!!この雑魚どもを皆殺しにしろ!」

「俺は青州の修士じゃないが、正道修士だ。この雑魚ども、死ね」

「突っ込めー!道友の皆、私が先に行くぞ」

「魔神教め、お前たちの主人が来たぞ」

「姉妹たち、私たちも行きましょう!」

「女性修行者の皆様、早く避難してください。これは我々男性修行者に任せてください」

「うるさい!なぜ私たち女性修行者が危険に遭えば逃げなければならないの?姉妹たち、全員立ち上がりなさい。殺せ!この男性修行者たちに、私たちの実力を見せてやりましょう」

「殺せ殺せ殺せ殺せ!」

おそらく葉平の死を恐れぬ姿に感化されたのだろう。大陣の中の全ての修士たちは血が沸き立ち、全員が陣法術から飛び出し、魔神教弟子たちに襲いかかっていった。

これまでの怒り、これまでの憤りが、この瞬間に全て爆発したのだ。

熊の群れは全て熊、兵は一人一人が熊というが、まさにこういうことなのだろう。

そして陣法術の外で。

葉平は皆が飛び出してくるのを見て、思わず呆然とした。

これは何のつもりだ?

商売を横取りするつもりか?

まさか、この時代に魔を討つのにも商売の横取りがあるとは?

「上仙、ぼーっとしてないで、早く殺してください。殺さないと全部いなくなっちゃいますよ」

陳源の声が突然響き、目には焦りが満ちていた。葉平に早く殺すよう催促した。

彼は今や完全に夢中になっていた。

先ほど葉平が一剣で数千の魔教弟子を討ち取った時、彼もかなりの功德を得た。葉平の百分の一にも及ばないが、彼にとっては十分すぎるものだった。

蕪湖!

飛び立て!

轟轟轟!

次の瞬間、葉平は無駄話をせず、次々と剣気を放って殺到した。法力が足りなくなれば、直接功德を練化して補充した。

どうせ一剣で少なくとも百人の魔神教教徒が死ぬのだから、この消長の下では。

魔教弟子が十分いれば、葉平は永久機関となれるのだ。

「早く魏林様を探せ」

「逃げろ、魏林様を探すんだ」

一瞬前まで高慢だった魔神教教徒たちは、この瞬間、まるで落ちた犬のように、一斉に剣道大会の会場へと逃げ出した。