それ以来、陸陽の生活は充実していた。朝は山頂に座り、五心を天に向け、朝日を浴び、午前中は剣術の練習に励み、心で剣を養い、昼は木の上で一時の仮眠を取り、午後は元気いっぱいに傀儡と戦い、傀儡に打ちのめされ、夕食を済ませると、蝋燭の灯りで読書し、大師姉から課された課題をこなしていた。
そうして一年が過ぎ、陸陽の修為は着実に上がっていった。
……
「あれ、宗主の第四弟子の剣霊根の陸陽じゃないか?」
任務大殿の中で、陸陽は白衣をまとい、目は輝き、腰の宝剣の柄には赤い房飾りが付いており、とても目を引いていた。
誰が見ても、立派な若者だと褒めずにはいられなかった。
問道宗の弟子たちはほとんどが顔見知りで、特に任務大殿のような場所では、普段見かけない人を見かけると、珍しさから必ず二言三言話しかけるものだった。
陸陽は入門試験で首席を取り、剣霊根を持ち、河靈と戴不凡という良い性格の者たちと出会い、宗主の弟子となり、さらに大師姉から直々に指導を受けるなど、様々な要因が重なって、新入りの弟子の中で特に輝かしい存在となり、その名声は非常に高かった。
天仙の容姿を持つ桃夭葉でさえ、陸陽には及ばなかった。
「大師姉が直接育てているという陸陽か?ああ、本当だ」
「入門して一年で、先日ついに築基期の修士になったそうだ」
「築基期か、なるほど任務大殿に来たわけだ。自分を鍛えるために任務を受けに来たんだな」
周りから珍しい動物を見るような視線を向けられることに、陸陽はもう慣れていた。
師兄たちの噂は正しかった。七日前に築基に成功し、さらに七日かけて基礎を固め、ようやく正式に関を出て、大師姉の言いつけ通り、外に出て様子を見に来たのだった。
任務大殿で、陸陽は様々な種類の任務を目にして感嘆した。上は血の海のような合體期の老魔の巣窟の討伐から、下は猫や犬の捜索まで、ありとあらゆる任務があった。
例えば陸陽が今見ている任務は、正当な雙修功法を求めるものだった。
雙修功法には二種類あり、正当なものと不当なものがある。正当な雙修功法は言うまでもなく、男女が互いに助け合い、陰陽を調和させるようなものだ。
不当な雙修功法については言うまでもない。
この任務を出したのは、問道宗に登録している一匹の狐妖だった。
問道宗の責務には降妖除魔も含まれているが、善悪の区別なく妖怪を見つけ次第退治するわけではない。身元がはっきりしており、人を害する心のない妖怪に対しては、問道宗は降伏させることはせず、むしろそのような妖怪に登録を行い、合法的な身分を与えていた。
この狐妖もそのような存在だった。
狐妖の名は蘇煙といい、深い山奥に住む普通の小狐だった。遊んでいるときに山の猟師の罠に掛かり、幸いにも世家の弟子が山で遊んでいて蘇煙を救い、猟師の一日の労が無駄になった。
その後、蘇煙は隠れた洞窟で化形の実を食べ、体内に眠っていた血脈を目覚めさせ、狐妖となった。
蘇煙は恩を忘れず、人の姿に化けて、その世家の弟子に恩返しをしようとした。
その時、世家の弟子はすでに当代の当主となっており、多くの女性を見てきたが、蘇煙ほどの美しさを持つ者はいなかった。
二人は自然な成り行きで結婚した。
そこで問題が発生した。
狐妖は生まれながらに魅惑の体質を持ち、制御できずに陽気を吸収してしまう。夫婦の営みの際、夫は常に陽気を吸収される側となってしまう。
幸い陽気は回復できるので致命的ではなく、夫婦の営みの頻度を下げれば良かった。
新婚で、しかも夫婦の営みを制限されるのは、誰だって嫌がるだろう。
頻度が高すぎると夫が日に日に衰弱していき、噂が立ちやすい。
そのため蘇煙は正統な雙修の術を修練し、彼女の狐媚の体質を制御したいと願っていた。
この任務は長い間掲示されていたが、誰も引き受けなかった。
雙修の術がそれほど稀少というわけではなく、ただ誰が任務を完遂しても、正当な雙修の術を持っているということを意味し、正当なものがあれば、人々は自然とその人が不当な雙修の術を持っているのではないかと考えてしまう。
師兄弟が不当な雙修の術を求めてきたとき、あると言うべきか、ないと言うべきか、与えるべきか、与えないべきか?
師姉や師妹たちはどう思うだろうか?
「この任務はいいな、私が引き受けよう」
陸陽の後ろで誰かが言った。声を聞けば孟景舟だとわかった。
孟景舟はこの任務を引き受けるのに最適な人物だった。孟家の身分なら、雙修の術は必ずあるはずだし、純陽霊根を持っているので、不当な雙修の術を持っているはずがない。
孟景舟が不当な雙修の術を持っていても、何の役にも立たないのだ。
孟景舟は陸陽より早く築基を果たしており、これは彼の三つ目の任務だった。
「お前も築基したのか?」孟景舟は笑いながら言った。二人とも變異單靈根で、修練の才能はそれほど変わらないのに、陸陽の築基が彼より遅かったのは、少し意外だった。
この一年間、師姉に苦しめられた経験を思い出し、陸陽はため息をついた。「やっと築基できた」
「任務が終わったら、二人でゆっくり食事でもしよう。私が奢る」孟景舟は気前よく言った。彼には靈石がたくさんあった。
孟景舟が去った後、陸陽は壁に貼られた任務を見続けた。
「北方で魔道祭祀の痕跡らしきものが発見された。金丹期以上の修士の調査を推奨。任務報酬は貢献ポイント400点。追加情報が得られた場合は報酬を追加」
「山海關の李虹道長さまのペットが行方不明。捜索者募集」
陸陽は一瞬立ち止まり、この任務はいいかもしれないと思った。子猫や子犬を探すくらいなら危険もないだろうと思い、続きを読んだ。
「行方不明のペットは双翼の猛虎一頭、元嬰中期の修為。発見した場合の任務報酬は貢献ポイント5000点」
陸陽は首を縮めた。元嬰期の妖獣で、しかも上古の血脈を持つ双翼の猛虎、如虎添翼という言葉の由来となった存在だ。自分など相手の歯間に挟まる資格もない。次だ次だ。
「クンウー山で昼夜の境目に異常な霊気の波動があり、未発見の洞天の可能性あり。調査が必要。元嬰後期以上の修士推奨。任務報酬は貢献ポイント8000点。洞天が貴重な場合は追加報酬あり」
これもまた陸陽には関係のない任務だった。
外の世界では、練氣期でも江湖を渡り歩き、高手と呼ばれ、築基期なら地方で覇を唱え、百年の福を享受し、金丹期ともなれば真人を名乗り、宗派を立てることができる。
しかし問道宗では、通りすがりの者でさえ金丹期で、石を投げれば大勢に当たるほどだ……普通の弟子の修為なら、その石を投げ返してくるだろう。
問道宗の弟子はみな千里の駿馬のような精鋭で、陸陽たちの新入り弟子が入門する前は、問道宗には練氣期も築基期もおらず、弟子の最低修為は金丹期だった。
外の世界でどれほど華々しい活躍をしていても、問道宗に戻れば大人しくしていなければならない。
そのため、築基期に適した任務の発布は少なく、陸陽が続けて見た任務は、金丹期の修為が要求されるか、元嬰期の修為が要求されるかのどちらかだった。
彼はさらに特別な任務に気付いた。
「長期任務:問道宗未収録の功法の収集。報酬は功法の内容による」
「追記:雲芝師姉はこの任務を受けないでください。蔵経閣に雲芝區が設けられましたので、雲芝師姉は書き上げた功法を直接そこに置いてください」