第74章 南域の高人の身分

太衍聖地の戦いはすぐに幕を閉じた。

しかし、その戦いが残した影響は実に巨大なものだった!

その戦いに参加できたのは、ほとんどが各領域の大勢力だった。

戦いの中で起きたすべてを目の当たりにし、すべての大勢力が大きく動揺した。

来た時は南域を分割しようという考えを持っていたが、帰る時にはその考えを完全に捨て去っていた。

同時に、みな別のことに注目していた!

蒼離山脈の外に隠居している絶世の高人!

慈航聖齋。

「玉潔、すぐに準備しなさい。私が蒼離山脈へ連れて行きます!」

宗門に着くや否や、慈航聖主は急いで言った!

「今や確実に、あの絶世の存在が蒼離山脈の外周に隠居していることが分かった。その境地は想像を超えており、龍子軒や陸讓のような元々の落ちこぼれでさえ、その指導を受けて世紀の天才となった。もしあなたが弟子として認められれば、その前途は想像もつかないほど…」

慈航聖主は非常に厳かに言った。「急がねばならない!」

慈航の聖女孔玉潔は、美しい瞳に期待を満たしながら「はい!」と答えた。

空明寺。

「清塵よ、お前の修為はすべて失われてしまった。私にはもう何もしてやれない…今や、蒼離山脈の外にいるあの先輩が、お前唯一の希望だ。」

空明聖師は目の前に横たわる僧侶の清塵を見つめながら、ため息をついて言った。

「私が付き添って行こう。」

清塵は悲しみを帯びた目で言った。「しかし師尊様、私はもう落ちこぼれです。どの先輩が、私のような者を受け入れてくださるでしょうか…」

「そうとも限らない。すべては縁によるものだ。天上地下に稀なる大物にとっては、なおさらそうだ。」

「お前に縁があるかどうか…それだけだ」

………

獨孤世家。

「師尊様、私は必ず獨孤世家を代表して、あの先輩の認めを得てみせます!」

白衣の若者が獨孤沉陸を見つめながら、重々しく言った。

彼こそが獨孤沉陸の一人息子、獨孤玉清であった。

獨孤沉陸は頷いて言った。「一族の若者たちを集めよ。私が連れて行く。」

「資質の最も低い者も含めてだ。」

これを聞いた獨孤玉清は驚いて言った。「父上、資質の低い者を連れて行って何になりますか?」