楊小天は邱海秋たち三人の身体を探った。
最後に、邱海秋の身から一冊の錬薬心得を見つけた。
同時に、李光と林成欣の身から靈蛇劍法と初級錬器の秘伝書を見つけた。
楊小天は三人の遺体を山道に投げ捨て、現場を片付けてから、金甲獸を連れて山谷の洞府に戻った。
山谷には外傷用の靈藥があり、楊小天はそれを取って金甲獸の傷に塗った。
驚いたことに、金甲獸の回復力は非常に強く、数時間後には傷がすぐに塞がった。
楊小天は山谷の洞府にある全ての書物と靈藥を全て持ち去った。
今回の神剣城行きは、いつ戻れるか分からないので、これらの物をここに置いても意味がなく、全て持っていった方がいい。
あの寒玉の床さえも持っていった。
寒玉の床で修行すると、運気の上昇速度が上がり、長年の積み重ねで、彼の実力はより早く成長するだろう。
しかし、楊小天が出発しようとした時、金甲獸が彼のズボンの裾を噛んで離さなかった。
「一緒に来たいのか?」楊小天は金甲獸の意図を理解した。
金甲獸は急いで頷いた。
「でも、お前の体が大きすぎて、一緒に行くのは不便だ」楊小天は少し躊躇して言った。
彼は神劍學院に向かう途中、靈獸を連れているのは少々不便だった。
すると金甲獸の全身が光を放ち、次第に小さくなっていき、最後には手のひらサイズになった。
楊小天は金甲獸がこのように大きさを変えられるとは思わず、大いに驚き意外に感じた。
金甲獸にはそんな能力はないはずだが?
もしかして邱海秋の言う通り、この金甲獸には先祖返りの可能性があるのかもしれない。
楊小天は山谷を振り返り見てから、金甲獸を連れて立ち去った。
星月城に戻った時、まだ夜が明けていなかった。
しかし星月城全体が警戒態勢に入っており、至る所で城主府の巡視兵士が見られた。
どうやら、邱海秋三人の死が星月城城主府に知れ渡ったようだ。
楊小天は平然とした表情で、自分の屋敷に戻ると、二つ目の四象靈丹の製造を続けた。
風雲商會に残っている薬材で、もう一つ作れるはずだ。
一度目の四象靈丹製造の経験があったため、今回は楊小天はより熟練しており、さらに先天三重に突破して真気が以前より充実していたため、四象靈丹の製造は前ほど苦労しなかった。
わずか二時間で、楊小天は四象靈丹を製造し終えた。
この時、すっかり夜が明けていた。