第60章 天劫の雷水

蘇里と神海學院の数人の学生は、劉國棟の死体が轟然と倒れるのを見て、呆然としていた。

彼らはこのような結果になるとは全く想像もしていなかった。

劉國棟の二人は、一人は武王四重、もう一人は武王三重だったのに、このように斬り殺されてしまった。

楊小天は劉國棟の二人の死体を見ることなく、剣を持って蘇里に向かって歩いていった。

蘇里の小さな顔は、すっかり血の気を失い、先ほどの得意げな表情は完全に消え、恐怖だけが残っていた。

「楊小天、何をするつもりだ?」蘇里は虚勢を張って叫んだ。「私は神海國王の甥だぞ!父は蘇家の當主だ!」

「私に手を出したら!」

その言葉が終わらないうちに、楊小天の手にある通天神剣が振り下ろされ、蘇里の首を一刀のもとに切り落とした。

蘇里の首が地面に転がった。

「神海國王の甥?」楊小天は冷たく言った。「お前は私の目には、ただの死人に過ぎない。」

他の神海學院の学生たちは蘇里の首が地面に落ちるのを見て、恐怖で泣き叫んだ。

尿の臭いが漂ってきた。

一人が恐怖で失禁していた。

これらの神海學院の学生たちは蘇里と同様、神海國の貴族の子弟で、普段は罪を犯しても身代わりを立てて済ませていた。

しかし残念なことに、今日彼らが選んだ相手は楊小天だった。

楊小天は数人の恐怖に満ちた様子を見て、羅青に頷いた。

羅青は意を汲み取り、手にした大刀を振り下ろした。

たちまち、血が空に飛び散った。

数人はすぐに声を失った。

「行こう」楊小天と羅青は立ち去った。

あまり遠くに行かないうちに、楊小天の指先から火炎が放たれ、蘇里と劉國棟たちの死体に落ちた。

灰は風に散った。

その場を離れた後、楊小天はため息をついた。

羅青が口を開いた。「ご主人様、気に病む必要はありません。彼らは当然の報いを受けたのです。」

楊小天は頷いた。

一行は天劫窟へと進み続けた。

二日後。

一行はついに天劫窟に到着した。

窟と言っても、実際は巨大な天の穴だった。

目の前の地面には、十数里にも及ぶ底なしの黒い穴が広がっていた。

黒い穴の中からは、人の心を震わせる気流が漂っていた。

天劫窟の縁に立っているだけでも、窒息感を覚えた。

これが天劫の力なのか?

楊小天は目の前の測り知れない深さの天劫の黒い穴を驚きの目で見つめた。