「こ、これは!」広場の端に立っていた程貝貝は、突如現れた狂暴な天地の火に大きく驚いた。
彼女は目を丸くした。
まるで白昼に幽霊を見たかのようだった。
陳遠は興奮して震えながら言った。「やはり、殿主様の仰っていたことは本当だったんだ!」
四ヶ月前、彼が楊小天を神劍學院に連れて行く途中、楊小天は五十メートル先の天地の火を感知できると言っていたが、彼はずっと信じていなかった。
「なんだと!」たった今座ったばかりの李文、吳齊、風行、莫令開、彭志剛、蔡浩たちは、空一面に広がる天地の火を見て、再び急に立ち上がり、言葉を失うほど驚いた。
李文、吳齊、風行、莫令開たちは、皆神海國の四大錬薬師だった。
彼らでさえ五十メートル以内の天地の火しか操れない。
しかし楊小天もそれを成し遂げた。
しかも、こんなにも素早く!
巫奇、劉安たちもその空一面に広がる天地の火を見て、同様に大きく驚いた。
「若様の霊魂の力がこれほど強いとは思いませんでした」巫奇は驚きの後、とても喜ばしげだった。
「若様の霊魂の力がこれほど強ければ、後で上品築基靈液が練成できるかもしれません!」劉安が言った。
巫奇は頷いた。
楊小天は平然とした表情で、右手を振ると、地面の十四種の薬材が全て藥鼎の中に落ちた。
「行け!」空一面の天地の火を見て、彼は両手を前に押し出した。
天地の火が波のように、一波また一波と藥鼎の中に流れ込んでいくのが見えた。
一波の天地の火が通るたびに、藥鼎内の十四種の薬材が少しずつ溶けていった。
数波後、十四種の薬材はすでに半分溶けていた。
この光景を見て、現場の多くの薬師たちは震撼した。
彼らはこのような薬の練成方法を初めて見た。
彼らにとって、天地の火は極めて制御が難しい。
少しでも油断すれば、制御を失ってしまう。
しかし、今これらの天地の火は非常に従順で、楊小天によって一波また一波と藥鼎へと追いやられ、しかも一筋も漏れることがない。
李文と林遠の二人も楊小天の手法を見て、同様に衝撃を受けた。
楊小天が今使っているのは狂風驟雨の術ではないが、重ね波の手法の中で最も修行が難しい推波だった。
推波は薬材を溶かすのが非常に速い。