第88章 おそらく中級品

もともと幻魔の手を使い、八本の腕を持つかのように見えた程龍は、一つの薬材を選び出し、得意げにしていたが、突然横から強風が吹き荒れ、楊小天の指力が雨のように次々と薬材を弾き出すのを目にした。

周りの人々から「狂風驟雨」の手法だと興奮した声が上がった。

彼は完全に呆然となった。「狂風、驟雨？！」

十大煉藥術？

彼は茫然とした。

程龍だけでなく、払雲の手を極限まで披露し、まさに調子に乗っていた陳紫涵も呆然となった。

そして鄧一春、胡星たちも同様に唖然とした。

彼らはそこに立ち止まったままの楊小天を見つめていた。

この時、陽光は既に強く、楊小天は陽光を浴び、全身が黄金の輝きを纏っているかのようだった。

「確認をお願いします」皆が驚いている中、楊小天は傍らの鑑定師に言った。

鑑定師が我に返り、確認しようとした時、林遠が飛び降りて楊小天の前の薬材の山に向かい、彼が選び出した十四種の薬材を慎重に確認し始めた。

「単果、上品、五霊花、上品……」林遠は一つ一つ読み上げ、読み上げるたびに心臓が締め付けられていった。

「十四種の薬材すべて正解、すべて上品、所要時間、十三呼吸」林遠は立ち上がり、感情を抑えようとしたが、口を開くと、やはり興奮を抑えられなかった。

十三呼吸！

彼でさえ、それは不可能だった。

全力を尽くしても、十四種の薬材をすべて選び出すには、少なくとも四、五十呼吸はかかるはずだ。

しかも楊小天が選び出した薬材は、すべて上品だった。

最高品質のものばかり！

林遠が直接発表した結果を聞き、楊小天が選んだ薬材が間違っているかもしれないという僅かな期待を抱いていた程龍、陳紫涵たちは、完全に深淵に落ちたかのような気分になった。

この結果、楊小天は間違いなく一位だった。

たとえ彼らが最後に選び出した薬材もすべて上品だったとしても、楊小天を超えることは不可能だった。

「楊神様！」

「楊神様！」

突然、神劍學院の教師と学生たちが興奮して叫び始めた。

「楊神様！」突然、古劍國の王子古希も興奮して叫んだ。

古劍國の多くの劍道弟子たちは元々楊小天を崇拝していたが、彼らの王子までもが叫ぶのを見て、同じように叫んだ。「楊神様！」

歓声は波のように高まり、程貝貝とその護衛たちは耳が聞こえなくなりそうな感覚に襲われた。