石膏のように厚い層が核心地帯のすべての楼閣や古殿を覆い尽くし、まるで石膏の封印が施されたかのような光景となっていた。
この光景を目の当たりにした李七夜は、黙然とその大地に立ち尽くした。ここはかつて洗顏古派の中枢であり、明仁仙帝だけでなく、彼もここで軍を統べ、無敵の神軍を率いて九天十地へと遠征を行った場所であった。
洗顏古派を興すには、旧址を開かねばならない。さもなければ、洗顏古派は移転せざるを得ない。現在の宗土は狭すぎ、地脈から湧き出る天地精気も希薄だからだ。
李七夜は旧址を再開し、洗顏古派を再建しようと考えていたが、この光景を目にした時、洗顏古派の不祥が何であったかを悟った!
最も避けたかった事態が、ついに起きてしまったのだ。この事実に李七夜は沈黙し、誰が封印を解いたのか理解できずにいた。踏空仙帝であれば、それは不可能なはずだ。なぜなら、踏空仙帝が強引に封印を解こうとすれば、洗顏古派は跡形もなく消え去り、帝基を破壊する必要があったはずだが、現状はそうではないようだった。
もし外部の者が昔の封印を解いたのでないとすれば、一体誰が封印を解いたのか。この疑問に、李七夜は沈黙せざるを得なかった。
南懷仁は好奇心に満ちた様子で目の前の光景を観察していた。彼もここは初めてだった。ついに好奇心を抑えきれず、宝剣を取り出し、古閣を覆う石膏のような物質を削ろうとした。しかし、必死に削り、穿とうとしても、米粒ほどの傷跡を付けることしかできず、この石膏のような物質を貫くことはできなかった。
「無駄ですよ。古長老も試してみましたが、まったく削れません。ある程度の境地に達した者が強攻しても、かえって反発を受けるだけです」と莫護法は首を振って言った。
「これは一体何なのでしょう?」李霜顏も古閣や神殿を覆う石膏のような物質を不思議そうに見つめた。
「帝基の自己防衛だ」李七夜が説明した。「この大地には揺るぎない帝基が打ち込まれている。災厄が迫れば、帝基は自己防衛の手段を持っており、それはある程度、この大地の地下にある邪気が漏れ出すのを抑制している。自己防衛が続いているということは、帝基がまだ健在だということだ」