第89章 洗顔旧址(上)

洗顏古派は、諸帝の時代初期に始まり、明仁仙帝の手によって建てられ、その帝基は揺るぎないものと言えよう!

諸帝の時代から今日まで続く洗顏古派が建てた洗顏古國は、最も栄えた時期には大中域全体を覆い、人皇界全体に号令を下していた。洗顏古派がかつていかに強大であったかが想像できるだろう。

千百万年が過ぎ、洗顏古派はついに没落し、かつての天下を席巻し、九界を縦横無尽に駆け巡った実力は失われた。それでもなお、洗顏古派の宗土は残っている。

洗顏古派の宗土はかつて極めて広大で、百万里に及んだと言われ、古殿樓閣は千万を数え、門下の弟子は数え切れないほどであった。しかも、その弟子たちは人皇界だけでなく、魅靈、天魔、石人といった天の寵児たる種族までもが洗顏古派に入門していたという。

洗顏古派の栄光は二度と戻らず、最終的に広大な宗土を放棄し、かつての宗土の一隅に縮小せざるを得なくなった。

李七夜一行が出発し、莫護法が先頭に立って李七夜の案内役を務めた。莫護法は旧址を何度も訪れたことがあり、道筋を熟知していた。

今日の洗顏古派の主峰はわずか数十座で、その領域もわずか千里ほどである。今日の洗顏古派の規模は、かつてと比べものにならないほど小さい。

李七夜たちは洗顏古派を離れ、旧址へと向かった。そこへ向かう道中には、そびえ立つ山々が竜虎のように大地に盤踞していた。

洗顏古派のかつての宗土は、素晴らしい山河であり、まるで仙土のようであったが、今日李七夜たちが訪れた地は、もはやそのような様相ではなかった。

旧址に近づくにつれ、荒廃の様子が目立つようになり、枯れた木々や死んだ蔓、禿げ山と干上がった河、鳥獣も稀で、死寂が支配していた。

道中、山々や谷間には古殿樓閣が見られたが、それらは既に崩壊し、壊れた壁や残骸となり、雑草が生い茂り、死気漂う光景となっていた。

これらの崩れた壁や残骸に残る精緻な彫刻から、かつてこの地がいかに繁栄し、いかに壮大であったかを窺い知ることができた。

無数の山々があり、谷や峰に建てられた古殿樓閣も無数にあったが、今日では全て崩壊し、最後には瓦礫と化してしまった!

この寂しい大地を歩きながら、莫護法も思わずため息をつき、憂いと諦めの念を抱いた。この荒廃した大地から、洗顏古派のかつての繁栄と無敵の様子が窺えるが、今日ではこのような状態に陥ってしまった。