第43章 張劍

明海第二中學校の門前には、通りが一本通っていた。

その通りを渡って先に進むと、鍾水雨が住んでいる団地があった。

しかし今、通りの前には白いワゴン車が止まっており、ドアが開いていて、車の前には革ジャンを着た男が五人立っていた。

彼らはサングラスをかけ、腕には刺青が入っており、一目で良からぬ連中だとわかった。

「張劍、お前が言ってた、お前を殴ったガキはどこだ？」リーダー格の男は耳にピアスを付け、明海第二中學校の方を見つめていた。

今はちょうど下校時間が過ぎたばかりで、校門からは次々と生徒が出てきており、特にミニスカートを履いた若い女子生徒たちが目を引いていた。

「杰くん、焦るなよ。まだ下校したばかりだから、もう少し待てば必ず会えるさ。」

「それに、そいつは今、鍾水雨の家で補習を受けているから、必ずこの道を通るはずだ。」傍らの張劍は額に包帯を巻いており、少し間抜けな様子だった。

昨日、林亦に階段から何度も突き落とされた後、張劍は頭が激しく痛み、一晩中ろくに眠れなかった。

林亦に邪魔されて良い思いができなかった張劍は、林亦のことを骨の髄まで憎んでいた。

「お前、昔は学校でも結構強かったじゃないか。なんで今じゃ高校生に殴られるんだ？教師やってて体が弱くなったのか？」杰くんと呼ばれた男が張劍を見た。

彼と張劍は以前、体育学校の同級生だった。卒業後、張劍は家のコネで明海第二中學校に入ったが、彼にはコネがなく、外でぶらぶらするしかなかった。

「ふざけるな。あいつは何か変だ。体は細いのに、すごい力を持ってる。杰くん、あいつを甘く見るなよ。他の兄弟たちも、後で気をつけろよ。」

林亦のことを思い出すと、張劍の手のひらがうずき、目に警戒の色が浮かんだ。

「いいかげんにしろよ、張劍。お前、一度蛇に噛まれて十年も縄を怖がってるんじゃないのか？高校生なんて、何が怖いんだ？俺は大壯兄の配下で、明海第二中學校のこの辺り全部、大壯兄が仕切ってるんだぞ。特別強い高校生なんて聞いたことないぜ。」杰くんは張劍を見て、軽蔑の眼差しを向けた。

「大壯兄の上には偉大兄がいるんだぞ。それくらい知ってるだろ？」杰くんは誇らしげな様子だった。

「偉大兄？どの偉大兄だ？」張劍は少し戸惑った様子だった。