第118章 絶強な天賦

「どんなに堅固な守りでも、私の目には紙切れのようなものだ」林亦は軽蔑の眼差しで、孤高の刃のように三班のペナルティエリアに突っ込んだ。

「俺を飾りだと思っているのか！」三班のゴールキーパーは我に返り、自分に向かって突進してくる林亦を見て、表情を変え、怒りを爆発させた。

この挑発的な突進は、明らかにゴールキーパーである自分を眼中に入れていないということだ！

ゴールキーパーは林亦に向かって突進し、飢えた狼のようにボールに飛びついた。

「素人め」林亦は冷ややかに鼻を鳴らし、左足を前に踏み出し、かかとでボールの側面を軽くタッチすると、前に転がっていたボールは一瞬の停滞の後、素早く反対方向へと転がっていった。

ゴールキーパーはすでに林亦の目の前まで来ており、両手を広げ、体でボールの進路を完全に封じ込めた。

「蟻のような存在だ。体でボールを止めようとしても、無駄なことだ」林亦は右足を不気味に前に出し、左足を後ろに引き、ボールは両足の間にあった。

ゴールキーパーが到達したその瞬間、林亦は両足でボールを挟み、ふくらはぎを軽く曲げ、ボールを背後から高く持ち上げ、そして頭で打ち込んだ。ボールはゴールキーパーの頭上を越え、彼の驚愕の表情の中、ゴールネットを揺らした。

静寂。

場内は完全な静けさに包まれた。

10分も経たないうちに、連続2得点。

林亦は振り返り、少し離れた場所に立つ、表情の暗い易思城を見つめ、ゆっくりと親指を立て、そして少し顎を上げ、親指をゆっくりと下に向けた！

「この林亦は妖怪なのか？」スタンドから熱い議論が沸き起こり、林亦の連続突破で見せた技術に完全に魅了された。

「国家代表チームの選手が来ても、これほど多くの防御ラインを一人で突破して、ゴールキーパーの目の前でゴールを決めることはできないだろう」ある男子学生が目を見開き、興奮した表情で言った。

陳萌は休憩エリアに座り、その可愛らしい顔は会場の雰囲気に感染され、紅潮していた。

一人でボールを持ち、孤高の戦い。

これは一人でサッカーチーム全体に挑戦しているのだ！

「すごい！」方尤は頬杖をつき、驚きのあまり言葉を失っていた。

「この少年のボールタッチ、テクニック、そして全身から漂う気概！」ピーターは椅子に座り、その目には珍しく輝きが宿り、林亦を見つめながら興奮した様子で言った。