全員がクズ野郎だ

これは九条結衣と知り合って以来、彼女が彼女に話した最も多く、そして心の奥底から出た言葉だった。

夏川雫は、彼女はおそらく本当に心に根付いたその執着を完全に取り除こうとしているのだろうと感じた。

九条結衣も今夜こんなにも多くを話せるとは思っていなかった。話し終えた今、喉が渇いているのを感じた。

ベンチから立ち上がり、夏川雫に言った。「遅くなったわ。先に帰りなさい。事務所で何か困ったことがあったら、遠慮なく私に言って。一人で抱え込まないで。」

「分かってるわよ。あなたみたいなお金持ちの親友がいるのに、利用しない手はないでしょ。」

夏川雫は笑いながら彼女の肩に手を回し、「まずは自分のことを片付けなさいよ。私のことは、私で何とかできるから。」

九条結衣は頷いた。彼女が手伝いを望まないなら、無理強いはしない。