「結衣、怖がらないで、怖がらないで……」
慈しみに満ちた掠れた声で、隠しきれない優しさを込めて九条結衣を慰める声。次の瞬間、下にいる彼女はゆっくりと力を抜いていった。
温度が徐々に上がり、幾度となく極上の愛を重ねた後、室内には艶めかしい春の色が残っていた。
藤堂澄人の体力は驚くほど良く、何度も何度も重ねた愛に、九条結衣は考える力さえ失うほど疲れ果て、最後には藤堂澄人の腕の中で眠りについてしまった。
四年間禁欲していた藤堂澄人は、ようやく奥さまの肉を再び味わうことができ、満足げな表情で、疲れて熟睡している女性を腕に抱きながら、水が溢れ出そうなほど優しい眼差しを向けていた。
彼女の顔を見つめながら、心痛め、自責の念に駆られ、そして慈しみに満ちた表情を浮かべた。
彼はこの女性を何年も愛してきた。プールサイドで泣いていた彼女を初めて見た時、初めて心痛むという感覚を知った。
どうして三年間も彼女を冷たくすることができたのか、彼女に愛想を尽かされてから後悔しても遅いと思い返すのが怖かった。
身を屈めて彼女の額にキスをし、熟睡している九条結衣に向かって掠れた声で言った。「ごめんね、奥さん。これからは大切にする。誰にも君を傷つけさせない。俺自身にも許さない。」
藤堂澄人が九条結衣を見つめる眼差しには、慈しみと、長年心の中に押し殺してきた、口に出すことを許さなかった深い愛情が満ちていた。
翌日。
九条結衣は、バラバラになったかのような腰の痛みと背中の痛みの中で目を覚ました。
眉をひそめながら、二つに割れたかのような腰に手をやると、次の瞬間、手の動きが止まった。
昨夜の情熱的な愛の記憶が蘇り、彼女の眉は急に寄せられた。
周りを見回すと、藤堂澄人の客室だった。
昨夜、彼女は藤堂澄人にソファーで、床で、できるところならどこでも求められ、すべてを重ねた。
その時は情に任せて何とも思わなかったが、今思い返すと、あの時の光景は恥ずかしければ恥ずかしいほど、顔を上げる勇気もなかった。
あの獣は初めて肉を味わったかのように、精力絶倫で全く止める気配がなく、最後には声を上げる力さえなくなるまで彼女を弄んだ。
顔を曇らせながら、ベッドから降りて、浴室に向かって身支度を整えようとした。