その言葉を聞いて、九条結衣の目の中の笑みが深まり、藤堂澄人の唇に近づいて軽くキスをした。「私も、あなたのことがますます好きになっていくわ、私の島主様」
彼女が自分のことを「島主」と呼ぶたびに、藤堂澄人は思わず笑みがこぼれた。今回も気持ちよく笑い声を上げた。
「もういい。今夜のことはこれで終わりだ。次にまた何も言わずに危険なことをしたら、許さないからな」
そう言いながら、手を上げて彼女の鼻先を軽くつついた。優しい瞳には、威圧感のない警告が込められていた。
「分かりました、島主様が今夜はこんなに怖いんですもの。もう二度とやりませんよ」
そう言いながら、結衣は素早く澄人の胸に飛び込んだ。嬉しさのあまり、少し強く抱きついてしまい、澄人は眉をしかめたが、結衣は気付かなかった。