777.男はみんなろくでなし

もちろん、これらの息子の出自は、少々筋が通らないものだった。

藤堂澄人がそう言うと、九条結衣は即座に藤堂澄人の意図を理解した。

松浦建国は意図的に鈴木大輔を甘やかし、今のような無法状態に育て上げた。たとえ藤堂澄人に出会わなくても、鈴木建国でさえ手に負えない別の人物に出会っていただろう。

そうなれば、鈴木奥様と鈴木大輔の母方の親戚たちが、たとえ鈴木建国に不満があっても、何も言えなくなる。

今回のように、鈴木大輔が藤堂澄人によって廃人同然にされても、鈴木建国が藤堂澄人に仕返しをしようと思っても、その力があるのだろうか?

仮にあったとしても、敵に千の傷を負わせれば自分も八百の傷を負うような事態になる。鈴木建国は馬鹿ではないので、そうすることの結果を分かっているはずだ。

むしろ、鈴木建国は心の中で藤堂澄人にこの件で助けてもらったことを感謝しているかもしれない。

鈴木大輔は死に値するとはいえ、彼女は鈴木建国もろくでもない人間だと思った。私生児のために実の息子を意図的に破滅させるなんて、そこまで冷酷になれるものだろうか。

聞くところによると、鈴木建国は若い頃、橋の下で暮らすほど貧しかったそうだ。鈴木奥様に見初められて鈴木家に婿入りし、十分な資金援助を得て、今日まで来られたという。

しかも、婿養子とはいえ、鈴木家は鈴木建国をかなり尊重していた。二人の一人息子も鈴木の姓を名乗っている。

しかし結果として、鈴木家はこんな恩知らずを育ててしまった。

九条結衣は鈴木建国という人物を全く評価できず、思わず口をとがらせて皮肉を言った:

「男って本当にろくでもないわね。みんな外に私生児がいるんだから。」

遠い話は置いておいても、彼女の身近な例として、実父の九条政、田中行の父親である田中華南、そして妻に頼って成功したのに実の息子をこんな扱いをする建設王と、みんな私生児に肩入れしすぎている。

藤堂澄人は妻のその言葉を聞いて、すぐに反論した。

「奥さん、一概に全部を否定するのはよくないよ。俺はお前一筋だぞ……」

ここまで言って、少し間を置き、目に悪戯っぽい光を宿しながら、声を落として言った:「俺はお前のために何年も純潔を守ってきたんだぞ。」

忠誠を誓う言葉のはずなのに、九条結衣はなぜか「純潔を守る」という四文字に隠された不純な意味を感じ取ってしまった。