048 神崎卓礼は彼女を抱き上げ、くるりと回って壁際に押し付けた

そこで、道乃漫は神崎卓礼に電話番号を教えた。

神崎卓礼は道乃漫の携帯に電話をかけ、彼女の携帯が鳴るのを聞き、彼女が取り出して切るのを見て、やっと安心した。

道乃漫は神崎卓礼の電話番号を控え、顔を上げて彼に尋ねた。「アリペイ持ってるでしょう?後でアリペイでお金を送りますね。」

そうすれば便利で、会う約束をする必要もない。

「……」神崎卓礼は「ふふ」と笑って、「持ってないよ!」

道乃漫:「……」

「じゃあ、教えてあげましょうか。」道乃漫は考えもせずに言った。

神崎卓礼は断ろうと思い、直接会って返してもらおうとしたが、少し考えて気が変わった。「いいよ。」

そして、自ら携帯を取り出し、「どうやるの?」

「まずApp Storeで検索して。」道乃漫は一つ一つ丁寧に教えていたが、神崎卓礼が知らず知らずのうちに彼女に近づいていることに気付かなかった。