184 私と結婚する気はないの?

それに、とても自然に呼んでいた。

道乃漫は、この人は実は厚かましいところがあると気づいた。

「景衡から聞いてないの?あのグループに入れた人は皆、身内なんだ。彼らは結婚する前から、お互いが将来の伴侶だと決めていて、結婚するつもりだから、直接グループに入れたんだ。決めたからには、別れるつもりはない。私もそう。どうせ私たち、これから結婚するんだから、今からお母さんと呼んでも間違いじゃない」

道乃漫は言葉に詰まり、反論の言葉が見つからなかった。

でも、なんだか彼に強引に押し付けられているような感じがする。

まだ恋愛を始めたばかりなのに、どうして結婚の話になるんだろう。

神崎卓礼は目を細め、周りの雰囲気が危険なものに変わった。「責任を取りたくないのか?」

道乃漫:「……」