216 必ず仕返しをしてやる

「どうするって?早く新しい仕事を探すしかないでしょう。でも、いい仕事が見つかるかどうか分からないわ」葉月星は話し始めるとまた泣き出した。「全部道乃漫のせいよ。なんで私とこんなに対立するの?やることが酷すぎるわ」

「あなたって本当にバカね!彼女が会社でどうしてそんなに特別待遇されているか分かってないの?」葉月香音は首を振った。「今日のお昼、オフィスから出てきたとき、私は彼女が藤井天晴にお弁当を持って行くのを見たわ」

「本当に最低な女ね。誰とでも関係を持とうとするなんて!藤井天晴なんて秘書なのに、そんなのでも構わないなんて!」葉月星は怒りを露わにした。

「藤井天晴のことを軽く見ないほうがいいわよ。社長付き特別秘書よ。部長でさえ彼に対して丁寧な態度を取るのよ。毎日社長の側にいて、何か頼み事があっても、度を超えなければ、社長は気にせず、ちょっと手を貸してくれるわ。だから見てよ、道乃漫は今、順風満帆でしょう?」葉月香音は一旦話を止め、ウェイターが持ってきたメニューを受け取って、いくつか料理を注文した。