しかも、彼女が聞かなければ、この男は自分の考えを言うつもりもなかったのだろうか?
彼女に知らせるつもりもなく、彼が彼女のためにこれほど尽くしていたことを!
「私は一度も後悔したことはありません!」道乃漫は彼を深く見つめて言った。「あなたと過ごす一秒一秒が、もっとあなたを好きになる理由です。あなたと一緒になることを選んだのは、私の人生で最高の決断でした。あの一歩を踏み出せて、あなたを見逃さなかったことを、本当に感謝しています。もしそうでなければ、一生後悔していたでしょう。」
「私もそうだよ。君がこんなに丁寧に私たちの関係を守り、私を守ってくれることが嬉しい。」神崎卓礼は軽く笑った。男として自分の女性を守るのは当然のことだ。
しかし、逆に自分の女性に守られることも、同じように嬉しく、特別な感動があった。
神崎卓礼の熱い唇が彼女の手のひらから手首の内側へとキスを移していった。
しかしすぐに、その唇は彼女のシャツの袖口に触れた。
神崎卓礼は仕方なく諦め、顔を上げると道乃漫の頬が赤く染まっているのが見えた。まるで真っ白な花びらに紅が差したように、とても艶やかだった。
喉が鳴るほど、この子は見れば見るほど魅力的だった。
神崎卓礼は直接近づき、熱い唇を彼女の赤く染まった頬に押し付けた。
神崎卓礼の唇は彼女の頬の熱い温度をはっきりと感じ、その熱が自分の唇を温め、思わず震えた。
しかし彼女の頬から漂う香りは、まるで神崎卓礼の唇の中に染み込んでいくようだった。
彼女の頬の肌はとても滑らかで、柔らかな唇が触れると、まるでシルクに触れているよう、ミルクに触れているよう、一点の欠点も感じられず、たまらないほど心地よい触感だった。
道乃漫の頬は火のように熱く、神崎卓礼の腕の中で軽く震えていた。
神崎卓礼は腕に力を入れ、彼女をさらに強く抱きしめた。
唇で彼女の頬を少し強く吸い、そして唇の端まで細かくキスを続けた。ゆっくりと彼女の唇の輪郭に沿って形を描いていく。
道乃漫の唇は、生まれつきの笑顔の形をしていて、笑っていない時でも二倍の笑みを帯びているように見え、特に甘美に見えた。
道乃漫の顔は爆発しそうなほど熱く、両手で緊張して彼のシャツを掴んで、「神崎兄……」