こんな気持ち、本当に満たされる。
神崎卓礼は自分が少し悪趣味になってきたと感じた。
「神崎兄」道乃漫は再び柔らかく優しく呼んだ。
悪趣味だろうが何だろうが、神崎卓礼はもはや気にしていなかった。「もう一度呼んで」
道乃漫:「……」
神崎卓礼は片手で彼女の後頭部を押さえ、もう片手で彼女の腰をきつく抱きしめ、強く口づけた。
道乃漫の腰は後ろに反り、背中は彼の腕に支えられていた。
目を閉じると、大波の中を漂うような感覚。
道乃漫の呼吸が追いつかなくなったと感じるまで、神崎卓礼は彼女の唇を離し、そして一つ一つ軽くキスを重ねた。
道乃漫は唇を開いて息を切らし、呼吸は乱れに乱れていた。
神崎卓礼は彼女の上下の唇を丁寧に隅々までキスした。
彼女のこんなうっとりした様子に、神崎卓礼はたまらなく惹かれた。