319 休みには映画館に応援に来てね

「わ……分かりました。」少女は頷き、少し元気を取り戻したようだった。「お姉さんはどんなお仕事をしているんですか?」

「PRの仕事をしているわ。PRにはいろいろな種類があって、企業向けのものもあれば、芸能界向けのものもあるの。私は芸能界向けのPRを担当しているわ。芸能人のスキャンダルや、イメージ作りなどを任されているの」と道乃漫は簡単に説明した。

「私も将来PRの仕事がしたいです」少女は頷いた。「今年、大学受験なんです。第一志望は日本メディア芸術大学のPR学科です。将来、優秀なPR担当者になりたいんです。私の推しのために危機管理をする必要がないことを願っています。推しが危機に陥ることがないように。でも、もっと多くの人に好かれるようにサポートはしたいんです」

「いい考えね」道乃漫は微笑んだ。「でも、あなたのファン活動の熱心さを見ると、かなり授業をサボっているんじゃない?日本メディア芸術大学に合格したいなら、しっかり勉強しないとね」