「えっ?」道乃漫は不思議そうに言った。「おかしいわね。あなたの服のサイズを見て買ったのに」
「服によってサイズが大きかったり小さかったりするんだ」神崎卓礼が中から言った。「君が買ってきたこの服は、ちょっと小さいみたいだ」
道乃漫も自信がなくなってきた。結局、神崎卓礼と一緒に買い物に行かなかったので、彼の服のサイズを参考に、大体の大きさを見て買ったのだ。
「中に入って見てくれないか」神崎卓礼が言った。「服がかなり小さいんだ」
道乃漫は以前から神崎卓礼が何か企んでいるかもしれないと思っていたが、今回は本当のことかもしれないと思った。
そこでドアを開けて入ったが、よく見る間もなく、彼に抱きしめられ、背後でドアが「バン」と閉まった。
道乃漫は小さく悲鳴を上げ、まだ状況を把握できないうちに、天地がひっくり返るような感覚に襲われた。