379 残って

神崎卓礼:「……」

まあ、彼女の寝室に入れたのだから、いいだろう。

そして、二人は車から降りて戻って行った。

階段を上がりながら、神崎卓礼はまた言った:「俺たち、こんなに長く出かけて戻ってきたら、誤解されないかな?」

道乃漫:「……」

「説明すれば大丈夫よ、彼女は私を信じてくれるから」道乃漫は神崎卓礼が夏川清未に誤解されたがっているように見えた。

幸い道乃漫は鍵を持っていて、この時夏川清未はもう寝ていた。

道乃漫は静かにドアを開け、神崎卓礼と一緒に入った。

家には彼女と夏川清未の二人の女性しかいないので、神崎卓礼に合うパジャマもなく、とりあえず我慢してもらうしかなかった。

新しい歯ブラシを探し出し、コップも神崎卓礼に渡して、とりあえず使ってもらうことにした。

神崎卓礼が身支度を済ませると、道乃漫は彼を自分の部屋に押し込んだ。「早く休んでね。明日は会社に行かなくていいから、ゆっくり寝てて。私もママも起こさないから」