415 小娘が目覚めたばかりの気難しさ

ようやく11時過ぎになって、道乃漫は目を覚まし、目をこすりながら、満足そうな顔で起き上がった。

本当に久しぶりにぐっすり眠れた。目を開けて起き上がろうとした瞬間、突然目の前に大きな顔が現れ、彼女は驚いて叫びそうになった。

よく見ると、それは神崎卓礼だった。

道乃漫は胸をなでながら、ほっとした。

しかし安心したのもつかの間、また驚きに襲われた。

今日は元日で、神崎卓礼が挨拶に来ると約束していたことを思い出した。

でも、まさか彼が自分の寝顔を見ていたなんて!

なんてことだ!

道乃漫は朝起きたばかりのだらしない姿を思い、これだけ長く寝ていたら、顔はきっと少し浮腫んでいるだろうと思った。

「いつ来たの?」道乃漫は顔を手で覆い、指の隙間からくっきりとした大きな目だけを覗かせ、目玉をきょろきょろと動かした。