道乃漫が香り高く風呂から出てきて、全身がふわふわと柔らかそうな様子を見て、彼は彼女を抱き寄せて食べてしまいたくなった。
「早く来て」神崎卓礼は隣の場所を叩き、待ちきれない様子だった。
道乃漫:「……」
彼は今夜は彼女を抱きしめて寝るだけで、何もしないと言ったのに、なぜか彼女はそれを信じられなかった。
とにかく彼はもうベッドに横になっているし、今朝も二人は親密な時間を過ごしたばかりだ。
今でもまだ恥ずかしいけれど、気取って何も言わずに行かないということもなかった。
道乃漫は緊張して寝間着の裾を引っ張り、お風呂を出たばかりなのに、手のひらがまた緊張で汗ばんでいることに気づいた。
彼女は顔を熱くしながら、意を決してベッドに向かい、上がった。
横になる間もなく、すでに神崎卓礼に抱きしめられていた。「本当に何もしないよ」
道乃漫は彼が本当に抱きしめるだけで、他の動きをしないのを見て、思わず笑みを浮かべ、彼の胸にさらに身を寄せ、快適な位置を見つけて目を閉じた。
しかし、しばらくすると、さっきまで何もしないと言っていた男の手は、すでに彼女の服の中に入り込んでいた。
道乃漫:「……」
何もしないって約束したじゃない?
「ただ触るだけだよ」神崎卓礼の声はすでに掠れ、明らかに情が動いていた。
道乃漫は神崎卓礼の襟をしっかりと掴み、緊張して睫毛が震えていた。
いつの間にか、彼女は裸にされていた。
「触るだけじゃなかったの?」道乃漫の顔は熱くてたまらなかったが、神崎卓礼はまだあちこちにキスをしていた。
「ただキスするだけだよ」神崎卓礼は不明瞭に言った。
道乃漫:「……」
彼の言うことを信じるなんて、本当に馬鹿だった。
しばらくして、道乃漫はもう耐えられなくなり、後ろに避けた。「キスだけじゃなかったの?」
「ただ擦るだけだよ」神崎卓礼はそう言いながら、額の汗が滴り落ちそうになっていた。
彼も今とても辛かった。すべてをしながらも最後の一歩だけはできない、まさに自分で穴を掘って飛び込むようなものだった。
道乃漫:「……」
ふん、男の最大の嘘は「ただ擦るだけで、入れないから」だ。
しかし結局、神崎卓礼は最後の一歩までは行かず、道乃漫の手を掴んでそこに押し当てた。
「漫……」神崎卓礼の言葉の続きを、道乃漫はすぐに理解した。