「すみません、道乃漫と二人だけで話せますか?」加藤正柏は藤井纱媛たち三人に言った。
藤井纱媛たち三人はまず道乃漫の方を見た。
「あなたとは話すことなんて何もないわ」道乃漫は冷たく言った。「これからは会っても知らない振りをして、私に声をかけないで」
道乃漫はそう言うと、藤井纱媛たちと一緒に立ち去ろうとした。
加藤正柏は素早く道乃漫の手首を掴んだ。「私に会いたくないなら、この学校に来なければいいだろう。たくさんの大学から選べるのに、わざわざここを選ぶなんて、一体何がしたいんだ?」
彼に未練があるのか?
わざわざ道乃琪に対抗するために入学したのか?
「ここまで追いかけてきても、もう二度と一緒になることはない。諦めろ」加藤正柏は言った。
藤井纱媛:「……」
伴田爽子:「……」