「おや、明日は太陽が西から昇るのかい?」
周りの人に黙るように言い、白洲おじいさんは直接木下おじいさんを訪ねた。
「どうして来たんだ?」白洲おじいさんを見て、木下おじいさんは鼻を鳴らした。自分の娘はあんなに賢かったのに、孫も当然賢いはずなのに、すっかり白洲家に甘やかされてしまった。全て目の前のこの老人のせいだ。
ただ、木下家も白洲隆のことには関わってこなかったので、木下おじいさんは面と向かって白洲おじいさんを責めることはできなかった。
「何の花に水をやってるんだ。本当にあのお嬢ちゃんに隆を教えさせるつもりか?お嬢ちゃん一人にどれほどの力があるというんだ。本当に隆に勉強させたいなら、名の通った先生を雇うべきだ。うちの白洲家は金に困ってるわけじゃないんだから。後で、また隆の成績が悪いのを白洲家のせいにするなよ。」
木下おじいさんが言わなくても、白洲おじいさんは木下おじいさんという親戚が何を考えているか分かっていた。
年寄りは孫を可愛がるものだ。白洲おじいさんのような伝統的な考えを持つ老人に、孫を可愛がらない者などいるはずがない。
白洲おじいさんは管理したいと思っていたが、実際には管理できなかった。孫は幼い頃から母親がおらず、父親も側にいて面倒を見ることができなかったので、可哀想だと思い、多くの場合、白洲おじいさんは白洲隆を甘やかしがちだった。
「あんたも言ったじゃないか。白洲家は金に困ってないって。今まで名の通った先生を雇わなかったわけじゃないだろう?でも結果はどうだった?今の状況を見てみろよ。奈奈はお嬢ちゃんかもしれないが、隆の反応を見るべきだ。」
木下おじいさんは嘲笑した。
白洲家は確かに孫のために先生を雇った。男性も女性もいた。
しかし、それらの先生たちは孫の身分を知っていたため、全く孫を叱ることができず、孫は腕白で、よく女性の先生を泣かせ、男性の先生を追い出した。
物事をきちんとできるかどうかは、年齢や学歴とは関係なく、人次第なのだ。
「つまり、私の孫があのちっぽけな女の子に手なずけられたということか?」白洲おじいさんは不機嫌になった。孫は家では魔王だったのに、今は小娘に押さえ込まれているなんて、どういうことだ。