「お母さんとお姉ちゃんが付属高校に行ったの?何かあったの?保護者会?」この時期に保護者会があるなんて、ちょっと変だわ。橋本絵里子は中間テストが終わったばかりのはずなのに。
「よく分からないが、何か用事があるんだろう」と言いながら、橋本東祐の表情はとても良かった。
橋本奈奈は眉をひそめた。お父さんがこんな表情をするなんて、もしかして橋本絵里子が何か良いことをしたのかしら?
「絵里子の作文コンクールのことらしいよ。きっと良い知らせだろう」橋本東祐の笑みはさらに深くなった。「お姉ちゃんの最近の学業の進歩は目覚ましいものだ。奈奈、チャンスがあれば、可能性があれば、お父さんは必ず君も付属高校に通わせるように頑張るよ。これからは、お父さんは君とお姉ちゃんの成長を楽しみにしているよ」