「絵里子が奈奈の作文を写したことについて、絵里子の行動は正しいと思うの?絵里子に本当の実力があるなら、なぜ自分で書かずに写すの?奈奈が自分の作文を書くのを怠けていると言うなら、絵里子が奈奈の作文を写したのは一体何なの?」橋本東祐の頭は今まさに糊のようにグチャグチャになっていた。
長女が次女の作文を写し、しかもあと少しで入賞するところだった。
このようなニュースを聞いて、橋本東祐は喜ぶべきか怒るべきか分からなかった。
喜ばしいのは、次女の作文が高校でも入賞できるレベルだということ。そうなら今回の中学校のコンテストで、同じ作文が賞を逃すはずがない。
しかし橋本東祐を怒らせたのは、長女が次女の作文を写して警告処分を受けたこと、特に長女のこのような行為があまりにも醜かったことだ。