第171章 やっぱり頼りにならない

岡本茜の顔がわずかに強張り、すぐに自然な表情に戻すと、寛容で優しい笑顔を浮かべた。「聞いたところによると...学校では英語が得意だったそうですね。分からないところがあれば、私に聞いてください。もちろん、私が間違っているところがあれば、指摘してくださって構いません。」

「お嬢ちゃん、聞いたでしょう?遠慮なく、思ったことを言ってください。」林康弘は頷きながら、橋本奈奈にペンを渡した。

橋本奈奈は眉を上げ、斎藤昇の方を見た。斎藤昇が頷いたのを確認してから、林康弘からペンを受け取り、黙々と書き始めた。

およそ15分ほどかけて、橋本奈奈は岡本茜が林康弘に渡した資料の最初のページを読み、多くの書き込みをした後、資料を林康弘に返した。「多すぎて、全部は見られません。」

最初の1枚を見るだけで十分だった。