第210章 イケメン教官

「……」橋本奈奈は唐澤夢子のズボンにボタン穴を開けた後、呆れて夢子を見つめた。「私と早口言葉で遊んでるの?」さっきまであの子は嫌な人だと言っていたのに、どうして今度は嫌えないと言うの?

つまり、彼女は嫌な人なのか、そうでないのか?

戸村琴は直したズボンを履いて、ずっと快適になったと感じた。「奈奈、あなたの言ったことをクラスの他の女子に伝えたわ。男子にも伝言してもらったわ。きっと皆、何とか対処すると思う」でも、私たちの寮ほど上手くはいかないだろうけど。

橋本奈奈は「うん」と答えた。みんなが知っていればいい、他人がどう対処するかは気にしていなかった。「先にお風呂に入るわ。その後寝るわ。明日から軍事訓練だから、きっと疲れるでしょうね」

「こんなに早く?」入学初日で、新しいクラスメイトもいて、三浦玲子たちはまだ興奮していた。「もう少し本を読まないの?」