第236章 本当に厚かましい

雨宮お姉さんたち三人は団地内で有名なおしゃべり屋だが、同時に手ごわい女性たちとしても知られていた。

今日のこの件は、どう考えても変だった。雨宮お姉さんたち三人は伊藤佳代がなぜそうしたのかを知る必要はなく、ただ伊藤佳代に何か怪しいところがあると確信すればよかった。

伊藤佳代に証人として連れてこられた雨宮お姉さんたち三人が裏切ったことで、伊藤佳代は完全に面目を失った。

この三人の女性の話を聞いて、橋本奈奈の表情は一気に曇った。「お母さんは今朝早く仕事に行くと言っていたけど、実際は泥棒を捕まえに来たのね。しかもその泥棒が私で、さらに三人の証人まで連れてきた。お母さん、本当に手の込んだことをするのね」

もし本当に母親とこの三人の女性に、鍵で斎藤家の裏口を開けて中に入ろうとしているところを見つかっていたら、団地での彼女の評判は完全に台無しになっていただろう。