第336章 あなたの好みと私たちの好みはどちらが大切なのか

彼と岡本茜のことについては、まず家庭内の矛盾を解決し、一致団結すれば、岡本家も何も言えなくなるだろう。

「花子、私の部屋に来なさい。話があるの」家族で朝の元宵を食べ終わった後、野村涼子は家政婦に食卓の片付けを任せ、斎藤花子を部屋に連れて行った。「聞きたいことがあるの。正直に答えてね」

斎藤昇は居心地悪そうにお母さんと距離を取った。「お母さん、何か言いたいことがあるなら、はっきり言ってよ」

「昇は好きな女の子がいるの?昇は毎日部隊にいるから、女の子と接する機会なんてないはずよね?もしかして部隊の女性兵士?誰か知ってる?」

斎藤輝彦は気付かなかったが、母親の野村涼子が息子の口調から何かを感じ取れないはずがない。

以前は息子と岡本茜の件を持ち出しても、息子は反応どころか表情すら変えなかった。まるで岡本茜と結婚する当事者が自分ではないかのように。でも今日は反応があった!