第383章 実力派の拒絶

三浦玲子が言ったように、橋本奈奈はある日、高校2年生の先輩からの告白を断った後、数日もしないうちに、今度は高校3年生の先輩が「一緒に勉強しよう」と誘ってきた。「奈奈さん、僕は3年生だから、君より少しは物事をよく分かっているんだ。実は何か問題があれば、一緒に話し合えると思うんだ。一人で考え込むのは、必ずしもいいことじゃないからね」

この先輩は賢かった。奈奈が勉強を重視していることを知っていて、勉強という切り口から奈奈を説得しようとしたのだ。

以前の奈奈は気にも留めていなかったので、多くの状況を見過ごしていた。

しかし、この前、唐澤夢子たちに注意されてから、奈奈は今回とても敏感になっていた。

この3年生が現れると、奈奈は明らかに感じた。クラスの多くの生徒の視線が自分に注がれていることを。特に1組の教室の入り口には、密かに見物人が集まっていた。