本当に「良いことは当たらず、悪いことは当たる」ということわざが当てはまるのかどうか分からない。
あるいは、橋本奈奈が突然橋本東祐にこの話題を持ち出したのは、実は橋本奈奈に第六感があったからかもしれない。
橋本奈奈は週末に家で斎藤昇と電話をし、お互いの近況を伝え合った後、週末の午後、学校へ向かった。
ところが、橋本奈奈がまだ学校に着く前、学校の門から十数メートルほどのところで、門番と一人の男子生徒が門の前でもめているのを見かけた。その男子生徒は平泉高校に入ろうとしていたが、門番に止められていた。
「もう言ったでしょう、ダメです。あなたは本校の生徒ではないので、本校に入ることはできません。今日は週末なのに、自分の学校に戻らずに、なぜ私たちの学校に来るんですか?早く帰りなさい。」門番も困り果てていた。こういう人が多くなければいいが、そうでなければ彼らは忙しくて死んでしまうだろう。