第416章 恋愛は話し合いで解決できる

「絵里子はもう高校2年生なのに、こんな大事な時期に、あなたたちは彼女をここに呼びつけて何をさせるつもり?」伊藤佳代の口調は不満だらけで、まるで平泉高校の校長が橋本絵里子の勉強や将来を妨げるかのようだった。

「橋本奈奈のお母さん、信じてください。必要がなければ、私もあなたに再び平泉高校に来てほしくはありません」校長は呆れて笑った。

橋本家では、橋本奈奈と父親だけがまともで、この姉と母親は、どちらも少し変わっていた。

「皆さんがそろったところで、まず事の経緯を説明しましょう」校長は眉をひそめ、事の顛末を説明した。「現状は、佐山明が橋本奈奈と交際していたと主張し、今日も認めないと言っています。一方、橋本奈奈は佐山明を全く知らないと言い、今日が初対面だと主張しています。両校の生徒に関わる問題なので、面と向かってこの件を調査する必要があると思いました」