089 緊張?生まれつき笑顔が苦手なの?

区役所?

婚姻届を出しに!

賀川野は瞬時に元気になった。

鐘见寧は今日戸籍簿を受け取ったばかりで、彼が早めにと言っていたのは知っていたが、こんなに早くスケジュールに入れるとは思っていなかった。彼女の驚きに気づいた賀川礼は眉を上げ、「明日、他の予定がある?」

「ないわ」鐘见寧は首を振った。

ただ、彼女の頭の中は鐘見曜の言葉でいっぱいで、振り向くと、目立つ場所にあるヒヤシンスの花束が目に入った。

「お嫂さん、これは兄さんからのプレゼントです」賀川野が先に言った。

鐘见寧は花束を抱きしめ、目を細めて賀川礼を見た。「ありがとう」

彼女が花を持って部屋に戻ると、賀川野は興奮した表情で兄の前に寄って、「兄さん、明日何時に婚姻届を出しに行くの?僕も連れて行って」

「お前が何しに来る?」