さっきまで普通だったのに、どうして急に顔が曇ったのだろう。
賀川野は長いため息をついた。
日々がますます辛くなってきた。今まで一度もこんなに学校が始まるのを待ち望んだことはなかった。
彼はソファの前の絨毯に座り直してゲームを続けていたが、兄が通りかかった時に、わざと彼を蹴った。
「兄さん?」賀川野は呆然としていた。
「お前が目障りだ」
「……」
賀川野は歯を食いしばり、怒りたくても怒れず、ただ不機嫌そうに部屋に戻るしかなかった。
かなわないなら、避けるしかないだろう?
彼は心の中で不満を抱きながら、SNSに落ち込んだ自撮り写真を投稿した。家族の年長者や従兄弟たちに見てもらい、同情を買って、可哀想に思ってもらって、ついでに……
慰めの気持ちを送ってもらおうと。
すると、叔父が真っ先にコメントを残した:【野、この写真なんか化け物みたいだな】
その後、コメント欄は一様に嘲笑で埋め尽くされた。
賀川野は頭が狂いそうだった。どうして叔父まで出てきて彼をいじめるのか。
一方その時の賀川礼は、鐘見曜に悪意がないことは分かっていたが、彼が鐘见寧を好きだということ、それも少し執着気味なほど好きだということを知っていたため、二人を一緒にいさせる気にはなれなかった。
秘密基地だって!
ふん——
秘密が多いじゃないか!
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そして、いわゆる秘密基地とは、実は鐘見家から程近い公園のことだった。
学習が得意な人の中には、天賦の才能を持つ者もいれば、裏で努力を重ね、夜遅くまで勉強する者もいる。鐘見曜は後者だった。両親の期待が重すぎて、彼もその期待を裏切りたくなかった。
しかし高校に入ってから気づくことがある。特に理数系の科目では……
どんなに努力しても、才能のある同級生には追いつけないようだ。
鐘見曜が留学前の最後の月例テストで、鐘见寧を好きな気持ちもあったが、本当に勉強が頭に入らなかった。
しかし両親は彼のことを気持ち悪い、下劣だと罵るばかりだった。
強制的に決められた人生に、彼は息苦しさを感じていた。
もし反抗しなければ、いずれ窒息死してしまうだろう。
秋の日差しはそれほど強くなく、鐘见寧は隣にいる人を見た。鐘見曜は留学前より随分背が高くなっていた。彼女は言った:「もっと日光を浴びた方がいいわ」
「面倒くさい、動きたくない」