088 賀川さんの彼女への想いは、ただの好きじゃない(2話)

さっきまで普通だったのに、どうして急に顔が曇ったのだろう。

賀川野は長いため息をついた。

日々がますます辛くなってきた。今まで一度もこんなに学校が始まるのを待ち望んだことはなかった。

彼はソファの前の絨毯に座り直してゲームを続けていたが、兄が通りかかった時に、わざと彼を蹴った。

「兄さん?」賀川野は呆然としていた。

「お前が目障りだ」

「……」

賀川野は歯を食いしばり、怒りたくても怒れず、ただ不機嫌そうに部屋に戻るしかなかった。

かなわないなら、避けるしかないだろう?

彼は心の中で不満を抱きながら、SNSに落ち込んだ自撮り写真を投稿した。家族の年長者や従兄弟たちに見てもらい、同情を買って、可哀想に思ってもらって、ついでに……

慰めの気持ちを送ってもらおうと。

すると、叔父が真っ先にコメントを残した:【野、この写真なんか化け物みたいだな】