325 賀川家の狼の巣に落ちて、針のむしろに座るよう

書斎にて

賀川大爺様が先に入り、箱を引っ掻き回して、奥底から鞭、戒尺、木の棒を取り出し、不肖の息子に目に物を見せてやろうと待ち構えていた。

父親としての威厳を取り戻すために。

そしてこの時、書斎から数メートルも離れていない廊下で、菅野望月は二人の握り合う手に視線を落とし、心臓が激しく鼓動していた。

なぜこんなことになってしまったのだろう?

ぼんやりと。

「これから中に入るけど、僕に合わせてくれればいい。怖がらなくていいよ、父は優しいから」

「……」

菅野望月は苦笑いを浮かべた。

優しい?

都内全域で知らない者はいない、賀川様が若い頃から気が短いことを。まるで自分を三歳児だと思って騙そうとしている。

「賀川先生、私そんなに馬鹿に見えますか?」菅野望月は軽く鼻を鳴らした。

賀川洵は低く笑い、ちょうど二人が書斎の入り口に着いた時、もう片方の手を上げて、彼女の頭を軽く撫でた。

指先が柔らかい髪に触れ、すぐに離れた。

菅野望月は一瞬呆然とし、頭の中で突然花火が炸裂したような感覚を覚えた。

ぼんやりと、賀川洵のスタジオで初めてデザインワークに参加した時のことを思い出した。クライアントが満足して、その時も……

彼はこうして自分の髪を撫でたことがあった。

しかし今の状況は、過去を振り返る場面ではない。

次の瞬間、賀川洵は書斎のドアを開けた。

賀川大爺様はソファに座って茶を飲んでおり、目の前には「拷問道具」の山が置かれていた!

「グズグズして、またお前が逃げ出すのかと思ったぞ。今日のことは、説明がないと私は……」賀川大爺様は言葉を途中で切り、彼が娘の手を引いて入ってくるのを見た。

表情が、怒りから驚愕へと一変した。

まるで幽霊でも見たかのように!

「こ、これは……」賀川大爺様は目を細め、菅野望月に視線を固定し、もはやそこから動かすことができなかった。

なにしろ、

これは末っ子が自ら娘の手を引いてくるのを見た初めての出来事だった。

「父上、改めて紹介させてください。こちらが菅野望月です」

「私の恋人です」

賀川大爺様:(ΩДΩ)

事態がここまで進展してしまった以上、菅野望月も賀川洵の芝居に付き合うしかなく、賀川大爺様に向かって微笑んだ。

「ま、まあ座りなさい」