363 制圧:彼を殺すのは造作もない(5更)

賀川洵は嘲笑った。

「盗作する勇気はあるのに、認める勇気はない。問題が起きたら一人の女の子に責任を押し付ける。こんな厚かましい人間は初めて見たよ。それに……」

「お前に彼女を好きだなんて言う資格があるのか?」

「盗んだデザインを彼女のデザイン案に忍ばせたのは、こういう時に彼女を出すためだったんだろう」

「卑劣で無責任な奴だ。せめて盗作を自分で認めていれば、覚悟のある男として敬意を払えたものを。罪のない人を巻き込んで、その信頼を利用するなんて、本当に卑劣だ!」

賀川洵の言葉は鋭く、一言一句が彼の心を刺す刃のようだった。

周りの人々の嘲笑と噂話も相まって、二宮一鳴は喉に血の塊が詰まったような思いだった。

賀川洵が証拠を出せば、自分は終わりだ。

賀川洵が軽く手を上げると、鈴木最上はすぐに頷いて「ビデオを流してきます!」と言った。