352 好きだと、何千何万回も言える(2更)

賀川洵は普段から彼らとの関係は良好だったが、集団活動にはめったに参加しなかった。

特に海外で過ごした数年間は、自ら姿を見せることは稀だった。

今日は珍しいことだった。

賀川家の末叔父は、大晦日でさえ残業していることが多かったのに、どうしてここを通りかかる暇があるのか。彼らのサークルは、いつもの顔ぶれだけで、ただ菅野お嬢さんが加わっただけなのに……

しかも、みんなデザイン関係の仕事をしている。

賀川洵は若くして名を馳せ、彼女の先生を務めても十分だった。

頭の回転の速い数人は、少し考えただけで結論に達した。

末叔父は、この菅野お嬢さんを目当てに来たのだと。

結局、秋月策人がSNSに投稿したからだ。

数人は即座に賀川礼を見つめた:

賀川さん、

あなたって本当に意地悪ですね!

こんな風に秋月策人を困らせるなんて。

しかし、嵐の中心にいて、賀川洵に名指しされた当人は、頭が追いつかず、まだこの関係性に気付いていなかった。

菅野望月と親しくなる余裕もなく、ただ笑って言った:「末叔父、突然のご来訪で、事前に連絡いただけなかったのですか?お食事はされましたか?何か注文しましょうか。」

「なぜ続けないんだ?」賀川洵は眉を上げた。

「もう長い間同じゲームをしていて、面白くなくなってきました。」秋月策人は言いながら、菅野望月の方を見た。「こちらは賀川家の末叔父です。知り合いですか?」

菅野望月は頷いた。「先輩のお宅で会ったことがあります。」

「じゃあ、みんな知り合いですね。」

賀川洵は他の人と話をしていたが、秋月策人には常に自分を見つめているように感じられ、このようなゲームをする気分にもならず、女性を口説く余裕もなかった。

結局のところ、女性を口説くよりも身の安全が大事だった。

彼はわざわざ盛山文音に尋ねた:「お姉さん、最近、末叔父の機嫌を損ねましたか?」

盛山文音は笑いを堪えきれず、「どうしてそう思うの?」

「末叔父が私を困らせようとしているような気がして。」

「勉強は苦手かもしれませんが、私の直感は常に正確です。きっとどこかでこの大仏様の機嫌を損ねたに違いありません。」

「プッ」盛山文音はついに我慢できず、笑い声を漏らした。

「いけない、聞いてみないと。」

そうでなければ、秋月策人は今夜眠れそうにない。