前回の激しい行為で、菅野望月は数日間腰が痛かったため、賀川洵はその後自制心を持つようになった。
ほとんど彼女に触れることもなく、過度な行動も控えていた。
帰京前夜、賀川洵は友人に会いに出かけ、戻ってきた時には菅野望月はすでに入浴を済ませ、ベッドに寄りかかってスマートフォンを見ていた。少し離れた距離からでも、彼の身に染み付いた淡いタバコの匂いを嗅ぎ取り、眉をひそめた。
彼はベッドの端に腰掛け、手を伸ばして彼女の頬に触れた。
荒い指先が彼女の柔らかな肌に触れ、少しくすぐったかった。
菅野望月は逃げようとしたが、後頭部を彼に押さえられ、動けなくなった。
近づいてきた彼の鼻先が彼女の鼻に触れ、距離が極端に近くなり、息が混ざり合う…
熱く、
乱れて。
彼は動かず、軽く擦り、もどかしく触れ合うだけで、耐え難かった。