386 抑制できない、眼差しが熱すぎる(2更)

その夜、

雪が白く積もり、二時間以上が経過した。菅野望月は疲れ果てていたが、賀川洵はまだ手を緩めるつもりはなく、彼女の消耗を考慮して、午前三時過ぎになってようやく彼女を解放した。

菅野望月はベッドに力なく横たわっていた。

ある人がまだ元気いっぱいで、シャワーを浴び、彼女の体を清めてから、抱きしめて眠りについた。

「以前は気づかなかったけど、君の体力はこんなに弱かったのか?」賀川洵は彼女にキスをした。

最初は、

純粋なキスだった。

菅野望月は腕を上げる力もなく、顔を少し上げて、受け身でそれを受け入れた。

しかし、キスを重ねるうちに……

様子が変わっていった。

彼は清廉な霜のような雰囲気を纏いながらも、その目には堕落した欲望が満ちていた。菅野望月は全身に力が入らず、押しのけることもできず、茫然と受け入れるしかなかった。

外では一晩中雪が降り続け、室内は二人の呼吸音だけが聞こえるほど静かだった。

最後には、

曇った窓ガラスに、乱れた指紋が残されていた。

本当に狂おしかった。

この一歩を踏み出すまでは、菅野望月は月のように高潔な賀川洵にこのような堕落した一面があるとは想像もできなかった。

これからは、彼を刺激しないように気をつけよう。

菅野望月は最後にお風呂に入ったが、またすぐに眠りに落ちた。賀川洵が彼女をベッドまで運び、湿った髪を乾かしてくれたことだけを朧げに覚えている。

**

初めての経験は、想像していたほど痛くなかった。

ただ、激しく攻められすぎて、菅野望月が目を覚ました時には腰が折れそうで、目は赤く腫れていた。目を開けると、賀川洵が自分の机に座っているのが見えた。薄いカシミアのセーターに黒いパンツ姿で、高貴で冷たい雰囲気を漂わせていた。

昨夜の狂気は微塵も感じられなかった。

「目が覚めたか?」

「私……」菅野望月は口を開いた途端、声が嗄れていることに気づいた。

賀川洵は笑いながら彼女に水を注いだ。菅野望月はコップを受け取ると、後ろに逃げるように下がった。

それに賀川洵は低く笑い、「昨夜はそんな風じゃなかったのに?」

昨夜は、

菅野望月はかなり積極的だった。

「そうそう、同僚が来てたよ。朝食に誘われたけど、まだ休んでるって言っておいた。」賀川洵は何気なく言ったが、菅野望月は唇を噛んだ。

もう終わりだ、