397 見世物(3)偽の宝石、クライマックスの連続

金子奥様は賢明で、一目で松本雨音の心中を見抜いた。

もし松本咲良が本当にプレゼントを持っているなら、このビデオは偽物かもしれない。

プレゼントがなければ、彼女はビデオのことを追及し続けるかもしれない。

そこで彼女は急いで使用人に命じた。「早く松本次女様のプレゼントを持ってきなさい。」

松本咲良は息を荒くして、「プレゼントは後で持ってきましょう。婚約パーティーは半ばですし、良い時を無駄にしないように。」

金子奥様は彼女を厳しく睨みつけた。

婚約パーティーがこんな状態になってしまったのに、まだ縁起のいい時間なんて気にしているの?

もしこの問題がうまく処理できなければ、金子家は帝都で完全に面目を失うことになる。

すぐに、松本咲良のプレゼントが運ばれてきた。大きな箱だったが、スタッフの軽やかな足取りを見ると、それほど重くはなさそうだった。

「妹、これが私へのプレゼントだったのね。やはりビデオは妹が用意したプレゼントではなかったようね。」松本雨音は笑って言った。「誤解していたみたいね。」

松本咲良は言いたくても言えなかった。

このビデオは最初から彼女がやったことではなかった。

「何を贈ってくれたのか見てみましょう。」松本雨音はそう言ってプレゼントを開けようとした。

しかし松本咲良に止められた。「姉さん、式が終わってから開けましょう。」

「大丈夫よ、ちょっと見るだけ。」

「姉さん……」

松本咲良が突然必死に止めようとする様子に、誰が見ても怪しいと分かった。

二人が争っている間に、箱が床に落ち、蓋が開いた時、中身がこぼれ出た。

なんと、

セクシーなネグリジェだった。

これ自体は問題ない。婚約や結婚の際、親しい間柄なら、こういったものを贈ることもある。

しかし箱の中のこのネグリジェは……

一部が破れ、しわくちゃになっており、明らかに着用済みだった。

箱の中には、カードも入っていた。

松本雨音はそれを拾い上げ、読み上げた。「これは義兄さんが一番好きなネグリジェです。姉さんにプレゼントします……」

読みながら、彼女の顔から血の気が引き、妹を信じられない目で見つめた。「咲良、これが私への婚約プレゼント?あなたが彼と寝るときに着ていたネグリジェ?恥を知りなさい!」

「だから私に、愛されていない方が不倫相手だって言い続けていたのね。」