422 クズ親を殴打、やってみろ死ぬぞ（4話目）

彼は息を切らして言った。「盛山社長、お嬢様は何ともなかったのですから、このプレゼントは謝罪の印として受け取っていただけませんか。他に用事がありますので、これで失礼します」

振り返って立ち去ろうとした時、盛山誠章に服を掴まれた。

松本和彦が反応する間もなく、強い力で引き戻され、壁に押し付けられた。冷たく硬い壁に背中を打ち付けられ、痛みが走る。服の襟を掴まれ、首が締め付けられた。

一瞬にして、呼吸が困難になった！

盛山誠章の腕力は相当なもので、もがけばもがくほど、呼吸が苦しくなった。

完全な力の支配。

彼は目を細め、その瞳には業火のような怒りが宿っていた。「今なんと言った？私の娘が無事だったから、この件は水に流せるというのか？」

「お前の娘は若くて、妊娠しているからって、好き勝手していいと思っているのか？」

「そういう意味ではありません！」松本和彦は慌てて弁解した。「すべては誤解です。そもそもあの件は盛山さんを狙ったものではありませんでした」

「誰を狙ったかに関係なく、やってはいけないことだ」

「今は無事かもしれないが、将来どうなるかわからない。もし私の娘に何かあれば、松本家全員に命で償わせる」盛山誠章の声は冷たく硬かった。

あの夜、彼はその場にいなかったものの、ある程度の事情は聞いていた。

松本次女様が人を雇って実の姉を眠らせ、その清白を汚そうとした。

眠らせるということは、薬物を使用したはずだ。

自分の娘は妊娠中で、胎児への影響が心配だった。

松本和彦はまだ呆然としており、彼の言葉の意味を理解できずにいた。首を掴む手を振り払おうとしたが、このまま続けば窒息死してしまうと思った。

盛山誠章は考えれば考えるほど怒りが込み上げてきた。

「盛山社長、お願いです。離してください。私は、死にそうです...」松本和彦の顔は既に紫色に変わり始めていた。

数秒後、

首を締め付けていた手が緩み、彼が一息つくと、すぐに言った。「ご安心ください。お嬢様に何か問題が生じた場合は、必ず最後まで責任を取らせていただきます」

「お前が、責任を？そんな重責は担えまい！」盛山誠章は彼の態度に腹を立てていた。

謝罪に来たと言いながら、自分の娘が無事だったからと、まるでそれだけで許されると思っているかのようだった。

あの夜、もし何かあったら...