452 恋敵?親切な交流、友好的な挨拶(2話)

盛山庭川は彼女の唇を押さえつけ、深く入り込むことはなかったが、そのまま密着しているだけで、彼女の心臓は激しく鼓動した。

松本雨音は心臓の鼓動が乱れ、顔は真っ赤に染まった。

軽いキスだけで、盛山庭川が少し身を引いた時、額を軽く寄せて言った。「今夜予定ある?」

「ないわ」

「まだ何回か食事を奢ってもらうことになってるよね」

「覚えてるわ。営業が早く終われば、食事に誘うって」

「うん」

松本雨音は車から降りた後も、全身の血が騒ぎ、心臓の鼓動が収まらなかった。

ちょうど山下助手がコーヒーを持って戻ってきて、彼女にコーヒーを渡そうとしたが、彼女は急いで走り去った。それを見て眉をひそめ、社長に不思議そうに尋ねた。「松本さん、どうかしましたか?なんだか様子がおかしいですけど」

「どこがおかしい?」盛山庭川はコーヒーを受け取り、一口飲んだ。