450 襲いキス、魅了され、君が欲しい……(2更)_2

「盛、盛山若社長、近すぎます」松本雨音は胸が高鳴っていた

息ができないかのように。

手を伸ばして彼を押しのけようとしたが、指が彼の胸に触れた瞬間、彼に掴まれてしまった。「あの夜、君はそんな風に呼ばなかったよね」

「盛山兄」松本雨音は早く逃げ出したくて、自然と従った。

「それで、君はどんなタイプが好きなの?」

「私は...」

「よく考えて答えて」

彼の視線は真っ直ぐで熱を帯びており、彼女を見つめていた。穏やかな瞳の奥には、激しい潮流が渦巻いているようだった。

松本雨音は適当にごまかそうと思ったが、彼の視線に動揺して、うまく言葉が出てこず、歯を食いしばって尋ねた。「私がどんなタイプが好きかって、あなたに関係あるの?」

どうせ、彼は自分のことを好きじゃないのだから。

その言葉に盛山庭川は胸が苦しくなった。